出版社内容情報
【内容紹介】
旧財閥系大企業トーヨー化成工業に勤める森雄造は、東大を優秀な成績で卒業し、筆頭副社長のおぼえもめでたい自他ともに許す超エリート社員である。その森がどのようにして懲戒解雇のブラフをかけられ、それにどのように立ち向かったか――ひとりのビジネスマンの壮烈な生き方を描く注目の書下ろし長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ASnowyHeron
28
企業の矛盾にここまで立ち向かる人間がいるのが、と主人公に気概がすざましい、と思うのみ。自分や家族を犠牲にしてまで権力にたてつく人がいるのが頼もしいが・・・、大企業でなくても、どんな小さな集まりであってさえ、やたらと仕切ったり、見栄を振りまいて自分の思う通りにしようとする人はいるし、3人集まれば人間関係は面倒だ、ということの典型かと2018/08/28
Syo
24
さすが高杉良2022/02/26
koishikawa85
2
読んだのはたぶん20年ぶりくらい。結局会社への反逆がハッピーエンドになることはないのだなあ。この人が結局どうなったのか気になる。 それからもう一つ。酒量が増えることを手が上がると言う。知らなかった。2023/05/11
東森久利斗
2
半沢直樹なんて所詮はフィクション生温い、まだまだ青二才。実話の放つリアリティと迫力の前には脱帽。40年前、コンプライアンスや企業倫理、働き方改革、なんて良識は欠片も存在していなかったサラリーマン暗黒時代、巨大な企業(悪)に一人で戦いを挑んだ姿は、アメリカンコミックのヒーローに匹敵するほどカッコよい。サラリーマンの味方、経済小説の雄、高杉良の初読了。ハマるかも…。2018/10/23
だいすけ
2
著者の本は初めてかもしれない。オレバブほどではないが、まあまあ面白かった。主人公森の生き方よりも速瀬や仁科のような存在に惹かれる。理事のポストをちらつかされ変心してしまう山脇に腹が立つが、これが人間なんだよなあと妙に納得。できれば心変わりすることなく、山脇が川井や藤本と対決するシーンをみたかった。2016/05/09