講談社ノベルス<br> 血塗られた神話

講談社ノベルス
血塗られた神話

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  • サイズ 新書判/ページ数 233p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061820364
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0293

内容説明

かつて「悪魔」と恐れられた、街金融の若き経営者・野田秋人のまわりで、関係者が惨殺されていく。「金」の世界は、人を死に追いやることすらある修羅場だ。怨みが渦巻き、一瞬の隙が己を破滅に導く。常軌を逸した猟奇殺人は、果たして野田への復讐なのか?街金融の現場を生きた著者が渾身の筆致で描く問題作。第7回メフィスト賞受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

そうたそ

15
★★☆☆☆ 新堂冬樹さんのデビュー作。「カリスマ」あたりの新堂さんが全盛期だったかな、と思っているのだが、この作品はデビュー作なだけあって、まだまだ未熟さの目立つ作品となっている。自身の経歴を活かしたリアルさが目立つ作品ではあるのだが、エンタメとしては様々な部分があまりに予定調和にすぎる気がして、読んでいて面白いとは感じられなかった。作品的には今後どんどんエグさを増していくのだろうけれど、リアルさという面ではこの作品が案外一番リアルに描かれているのかもしれない。個人的にはもっとエグい新堂作品の方が好き。2014/08/14

うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)

10
街金融を営む野田はその昔債務者への過酷な取り立てから「悪魔」と恐れられていた。ある日顧客の一人が惨殺され、犯人から顧客を殺した証拠品が野田宛に送られてきた。復讐か?それとも・・?第7回メフィスト賞受賞作。血なまぐさい話にも関わらず最後までグイグイ読めました。贅沢を言えばもう少し金融界のドロドロした裏話を読みたかったのですが、これはこれで面白かったです。これまで白新堂さんの話しか読んだことがなかったのですが、いやはや黒新堂さんもなかなか良い!黒新堂さんの本を追いかけます!★★★2010/11/09

Taka

6
うーん、闇金融と残酷な中国人による猟奇的殺人描写と薬漬けにされたもと彼女とちょっと怪しげな探偵の相棒とハードボイルドは一通り揃っているんだけど、ニコニコした新人が実は冷徹な犯人で元傭兵で強かったみたいなどんでん返しにしてはなんか普通というかありきたりな感じて消化不良。牛嶋君とかもっとやばいのを摂取してしまったからか消化不良で物足りない感じ。でもこの著者さんすごくたくさん本出してるんだな2022/11/14

うさっち

4
実際に街金経験がある著者の本はとてもリアル。これがデビュー作なせいか主人公が街金融の社長にもかかわらず今まで読んだ中で一番控えめな感じでした。…とはいえ暴力描写なんかはエグい方ですが。純愛と非情が混ざり合い、クライマックスにかけての盛り上がりは面白かったです。2013/12/02

誰も悪くないこれは悲劇や

2
おっさん向けラノベ的な、血なまぐさくもポエマーなおっさん共の中で一人、別世界から召喚されたみてーな京子さんの聖女っぷりが怖く、「なんだこの化け物…」ってなったんですが、主人公を肯定し甘やかす超人、という意味では、やはり正しくおっさん向け「ラノベ」のヒロイン像なのかなあと思ったり(ラノベに対する最低な偏見ですね、これ…)。おっさんのポエムあり、どんでん返しあり、かっこいいシーンあり、喧嘩もあり、血なまぐさいシリアスもありと、「こういう小説」の理想形と言っていい一冊。すげーおもしろかった。他の作品も読みたい。2016/05/15

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