講談社学術文庫
殉死の構造

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  • サイズ 文庫判/ページ数 251p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061598935
  • NDC分類 385.6
  • Cコード C0121

内容説明

近世初期、武家社会で流行した殉死。それは主君に対する忠誠心の発露とされ、美談や悲劇として語られる。だが戦国時代、主君を犠牲にしても助かろうとした武士が、なぜそのような行動をとるようになったのか。森鴎外が小説『阿部一族』に描いた事件を契機に、細川家・伊達家の殉死者の経歴や行動を史料から丹念に辿り、武士の心情に迫る。独特の日本文化に潜んだ意外な本質とは。

目次

プロローグ 殉死と忠誠心
1 阿部一族の悲劇
2 情死としての殉死
3 細川忠利の殉死者
4 細川忠興と光向の殉死者
5 伊達政宗の殉死者
6 下層の殉死者たち
7 殉死者とかぶき者
8 「忠臣蔵」の本質
9 武士道の成立事情
エピローグ 殉死解釈にみる死生観の転換

著者等紹介

山本博文[ヤマモトヒロフミ]
1957年生まれ。東京大学文学部国史学科卒業、同大大学院人文科学研究科修士課程修了。現在、東京大学史料編纂所教授。文学博士。専攻は、日本近世史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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