講談社学術文庫
倭人と韓人―記紀からよむ古代交流史

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  • サイズ 文庫判/ページ数 336p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061596238
  • NDC分類 210.3
  • Cコード C0121

出版社内容情報

古代、日本列島と朝鮮半島は対等な立場で交易を営んでいた。その交易によって繁栄していた日本海側から大和へと権力が移動していく過程(プロセス)。そして、百済・新羅・高句麗との国際関係を中心に論じた4、5世紀の大和王朝の動向――。
神話・伝承を“歴史”として読み直し、倭と半島の交流の実際や国家形成期の倭を復元する、刺激的かつダイナミックな論考。

1 稲と鉄の道
2 巨大古墳と征服者の世紀
3 戦略と外交の世紀


上垣外 憲一[カミガイト ケンイチ]
著・文・その他

内容説明

古代、日本列島と朝鮮半島は対等な立場で交易を営んでいた。その交易によって繁栄していた日本海側から大和へと権力が移動していく過程。そして、百済・新羅・高句麗との国際関係を中心に論じた四、五世紀の大和王朝の動向―。神話・伝承を“歴史”として読み直し、倭と半島の交流の実際や国家形成期の倭を復元する、刺激的かつダイナミックな論考。

目次

1 稲と鉄の道(沖ノ島の女神;楽浪への海上の道;鉄の道、青銅器の道 ほか)
2 巨大古墳と征服者の世界(ツヌガアラシト伝説と崇神天皇;崇神天皇の治世―古墳・戸籍;膨張志向の精神 ほか)
3 戦略と外交の世紀(倭‐百済同盟の成立;近肖古王の同盟戦略;七枝刀 ほか)

著者等紹介

上垣外憲一[カミガイトケンイチ]
1948年生まれ。東京大学大学院博士課程修了。専攻は比較文化・比較文学。国際日本文化研究センター助教授を経て、現在、帝塚山学院大学教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

獺祭魚の食客@鯨鯢

38
 倭人は朝鮮半島と筑紫島(九州)に跨がって居住していた。彼らはヤマト言葉を話していただろう。ルーツは大陸から半島を経由した渡来種族で、半島土着民である朝鮮人(韓人)とは別であろう。  日本人と呼ばれる様になり、現中国人とは漢字で意志疎通できても、ハングルを直感的に理解することは難しい。(日本人にとってバルバロイ的な存在)  宗教や言語の共有性は容姿以上に重要である。  ウクライナとロシアの関係はどうか。これほど敵愾心を持たれてまで囲い込みたい執着の理由を知りたい。 「北風と太陽」の話を思い出す。 2022/04/22

ホシ

21
記紀の記述を中心に古代日本と朝鮮半島の関わり合いを考察する一冊です。天孫降臨の「天」とは朝鮮半島を指すこと、下関あたりに新羅系の王を頂く国があったろうこと、日本海側は半島と玉の交易することで勢力を保持していたものの、やがて大和政権の支配下に入ったこと、日本語の固有数詞が高句麗語のそれと近似していること、など興味深いことがたくさん!古代における挑戦半島とのつながりを考えることは日本の成り立ちを知ることに繋がり、知的好奇心を掻き立てられますね。2019/12/10

壱萬弐仟縁

6
1986年初出。隣国からは敵意を持って時折、不穏な雰囲気となる日韓関係だが、史的にはどうであったかと思い借りた。福岡の最古の稲作遺跡の板付遺跡(18頁)。北九州では鉄器の普及が3世紀にあり、瀬戸内海経由で東伝(61頁)。歴史の常態として、開明的な政治体制を持つものが、必ずしも軍事的に強力でない(157頁)。逆に開明でないのは軍事的。当たっている気がする。もう少し、お互いに技の交流や人財交流してきたのであるので、なんとかならないのかと思える。相互理解なくして、相手を打ち負かすことしか考えないが、それでは×。2013/03/20

makkachinn

1
加羅のツヌガアラシトと任那出身で穴門のイツツヒコに興味。この本では触れられなかったが、同じ山口の西部で都濃郡という地域があるからだ。神功皇后伝承も現実味を帯びてくる。彼女は戦国時代の秀吉公の様な存在だったのかもしれない。文献も多く充実している。・気になる点、下関勢力、出雲勢力、吉備勢力、大和勢力という言葉はわかりやすいが、一族の系譜と同じ項目に扱うと、ほかの勢力同士で政略結婚がなされているので整理がつかない。2017/08/02

ken

1
倭と半島の歴史をリアルに描いています。 神功皇后や応神天皇のあたりは、かなりあり得るストーリーだと思います。2012/02/28

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