内容説明
東欧やソ連をはじめとする社会主義諸国に生じた政治的・経済的危機と混乱によって、社会主義は、もはや思想的にも理論的にも過去のものとなってしまったのだろうか。社会主義とは一体なんだったのだろうか。重層的な歴史の危機、主体の危機のなかで、社会主義が根底から問われているいま、あらためて社会主義の思想と理論の意義と可能性の論拠を、各国の体制改革の状況と意義を考察しつつ再考する。
目次
序言 社会主義が問われている
1 社会主義とは(社会主義とは何をめざしてきたか)
2 社会主義の理論(マルクスの社会主義;社会主義論の新展開;市場経済と社会主義)
3 社会主義はいま(新自由主義は東欧を救えるか;中国の経済体制改革;ソ連の経済危機と体制改革)