講談社学術文庫<br> 演劇とは何か

講談社学術文庫
演劇とは何か

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  • サイズ 文庫判/ページ数 347p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784061589230
  • NDC分類 770.4
  • Cコード C0174

内容説明

見なれた都市の生活と勤労の時空を突如変容させる言葉と身体の仕掛け。演劇とは何か。人はなぜ演劇を必要とするのか。神を弑し生の根拠を失い断片化する都市住民たち、彼らに宇宙=自然との交感を伝える代換宗教・典礼として、また危機に瀕した生存を更新し再生させる祝祭―反世界の装置として、演劇は都市の只中にある。現代世界演劇の理論と実践の先頭走者が、孤高の到達を証示する渾身の論考。

目次

第1部 演劇とは何か
第2部 劇場の宇宙論(〈火〉の神話学;舞台のうえの〈土〉と〈水〉;〈気〉の劇場;「連理引き」あるいは二つの世界を繋ぐ糸;〈責める鳥〉と〈責められる鳥〉;〈月〉の劇作術;舞台における〈食〉の表象;舞歌の人体について―芸能者のドラマトゥルギー)
第3部 表象としての音楽(劇場音楽のトポス;「開聞・開眼」のこと―世阿弥における「音典」について)
第4部 客席のアルケオロジー(ニジンスキーのイメージ;音楽の政治性あるいは歴史感覚について;不機嫌な独白;『指輪』あるいは記憶装置;ロシア・バレエの成層;官能の形而上学―ベジャール頌;踊ること、物語;ノイマイヤーの三角形;精神病院の『ジゼル』)
第5部 演劇作業の余白に(能あるいは記憶廃墟;『地獄の機械』あるいは神々のショー・ビジネス;『当麻』から『死者の書』へ;『真昼に分かつ』の言語場;卜書き、あるいは言語遊戯;獅子・生首・天神様―『天守物語』の劇空間;『ハムレット』―鏡あるいは罠づくし)
エピローグ 大いなる欠落―日本におけるフランス演劇の受容

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

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2
第一部「演劇とは何か」は、百科事典の大項目に大幅加筆したものとのこと。いろいろな論点を挙げることに終始する文章でした。第二部以降は雑多な小文の寄せ集め。こちらにもっと教養があれば楽しく読めたのでしょうが、特に興味深いところもなかったというのが正直なところです。2022/09/26

Mr.Hiyoko

0
とりあえず、第二部まで、最近こういう読み方が増えてきた。悔悟。とりあえず、表題一部を読んで思ったのは、演劇におけるキーワードとは、「同化」や「二重性」などの憑依することに関してのことばなのではないかということだ。ほかに、気になったのは、演劇の行われている劇場では基本的にはただ一人の人物しか話すことを許されていないということ。劇場の灯りを消し、暗闇で満たしたのは映画よりも先に演劇であったということ。そして、フロイトのエディプスコンプレックスという「物語」が戯曲から発明されたということ。これらの含意である。2015/05/23

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