内容説明
個人や集団の間に見られる差別や偏見は、自らの欲求不満や不安、コンプレックスからくる感情のスリカエ(転位)やフリ向け(投射)であることが多い。無意識の嫉妬や羨望が人を嫌悪や非難に走らせる。―人間をつき動かすこの〈無意識〉の欲求にメスをあて、深層の暗闇を切りひらく精神分析理論のみごとな解明と、比較文化的考察、そして、社会構造の核をなす〈規範〉と〈役割〉、パーソナリティの機能などについての明晰な分析がここにある。
目次
第4章 精神分析学(人格力動とリビドー;不安と防衛機制;性心理学的発達;エディプス複合;フロイトの文化論)
第5章 役割理論(規範・役割・地位;ミードの理論;マートンの理論;日本人の自己と役割;パーソナリティと社会体系)
第6章 社会心理学・諸説・案内