出版社内容情報
【内容紹介】
原著『自助論(セルフ・ヘルプ)』は、世界10数ヵ国語に訳されたベストセラーの書。日本では明治4年、『西国立志編』として中村正直により翻訳刊行された。「天は自ら助くる者を助く」という独立独行の精神を思想的根幹とした、欧米史上有名な300余人の成功立志談である。この自助精神は、近代国家と資本主義の形成期にあって、新しい日本と自分の前途に不安を抱いていた多くの青少年に希望の光明を与えた。福沢諭吉の『学問のすゝめ』と共に、明治の2大啓蒙書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
6 - hey
6
明治初期、『学問のススメ』と同じくらい読まれた…と星新一先生が言っていたような気がする本。西洋がどんな国なのかわからない、そして身分制度がなくなり自助努力が必要な時代に広く読まれたようです。 ただ内容としてはそこまで深いものではなく、面白エピソード集的な内容。2012/10/18
niomoc
5
努力教のバイブル。貧しくて苦労してる人が読めばやる気がでると思う。苦労して成功した人の話が次々と出てくる。実は半分も読んでないけどお腹いっぱい。明治時代の訳だけど下手な直訳よりテンポはいいしニュアンスは分かる。2010/04/22
還暦院erk
4
図書館本。本書は明治4年に世に出て、総計100万部のベストセラーになったそうな。当時の人々の向学心と読解力のレベルに驚愕。だって訳者のオリジナル文p33~p36「自叙千字文」だけでもどれだけの漢語難語が出てくることか!わたしは自分の理解語彙は多いはずとたかをくくってたが、この4頁で183語も調べなければならなかった。漢和辞典大活躍。日本国語大辞典にすら載ってない語もいくつもあった(涙)。まぁ本文そのものは注釈があったのでスムーズに読めた。情報量多し。読了そのものが「自助」訓練になったとマジ思う。2019/10/14
ma-san
3
ビジネス書でよくおすすめされる自助論の初期の翻訳版。訳したのが1870年代なので、文章が読みにくい。福沢諭吉の学問のすすめと並んで明治時代にバカ売れした書籍。現代語訳版があるので、今から読む人はそちらで十分。成功者たちのエピソード集。勤勉であること、お酒はほどほどに、とにかく紳士に、真面目に、約束は違うななど、徳について書かれている。子どものころの出来不出来はあまり期待しすぎるな、子どもの頃にできる子はこつこつ努力しないので、かえって大人になってから大成しないという話が印象に残った。2018/11/25
恵比寿がーでんぷれいす
3
様々な成功例を挙げている、近代日本でのバイブル。 所感 経済を発展させていく上で、倫理感というものは常に持ちあわせなければならない。でないと持続的発展も望めない。2011/07/22