講談社学術文庫<br> 雨月物語 〈下〉

講談社学術文庫
雨月物語 〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 357p
  • 商品コード 9784061584884
  • NDC分類 913.56

出版社内容情報

【内容紹介】
古今東西の怪異小説中、群を抜く『雨月物語』は江戸中期の国学者上田秋成の傑作である。本書は巻四「蛇性の婬」と、巻五「青頭巾」「貧福論」を収載。中世以来、邪婬の動物とみられている蛇の化身をテーマにし、一人の優男に終始執念をもやしてつきまとう女の愛欲を綴る「蛇性の婬」、美少年を愛するあまり、その死体を食べ尽くす鬼僧の、同性愛愛欲の妄執を描く「青頭巾」、金銭執着の「貧福論」など、卓抜な怪異描写で人間の執念のすさまじさを描く。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

NAO

63
道成寺の清姫を思わせる「蛇性の婬」、美少年への妄執に狂う「青頭巾」、金にとらわれた怪異を描く「貧富論」と、上巻以上に怖ろしい3つの話。上下巻全9篇は、すべて怪異現象が描かれているが、話のいくつかは雨の日が舞台で、雨の日のうら寂しさ、妖しさが異界のものを呼び込む契機になっている。まさに、雨月の物語。そして、文章がとにかく美しい。原文を声を出して読むことで、文章の美しさ妖しさがより心に響いてくる。2017/07/09

misui

3
「青頭巾」は怖い話だな。2020/05/01

月曜は嫌い

0
江戸時代中期に書かれた9編の怪異譚から成る。怪異譚とは結局、怨念、執念、物欲、肉欲から、つまり人間の生み出すものということなのだろう。最後の「貧福論」は富者のもとに黄金の精霊が現れ、富について問答を繰り広げる。少し異質なようだが、これはこれで現代的な関心に通じるものがあって興味深い。ところで、訳注者が前に出すぎる。量的にも質的にもとにかく過剰。本編を邪魔している。2015/11/03

namoken

0
「青頭巾」の前半の妖しい雰囲気は良いけれど、後半なぜだか教条的な話になって、そうなるとちょっと興醒め。上巻の方が面白い話が多かったかなあ。2020/05/13

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