感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
にゃん吉
5
膨大な古典を引き、堅実な考証を重ねる学術的な文で、難解な漢語も頻出しますが、人々が牡丹を愛でる麗らかな春の様子や、胡人の芸能、胡姫といった、在りし日の国際都市長安の姿が鮮やかに蘇る名文でもあり、大変面白く読めました。井上靖氏が座右の書と絶賛されていたというのも、納得できる一冊でした。 2020/09/19
Yanagi
1
仕事で西安に行く前に繰る。長安の「春」には、文字通り柳絮や牡丹などさまざまな花が長安の街を彩っていたという意味もあれば、西方イランから宗教、歌舞音曲、衣食住などさまざまな面において文化が流入、国際色豊かな花を開き、街を彩っていたという意味もあるのだろう。2018/02/21
(ま)
0
長安二月多香塵 六街車馬聲鈴凛 家家楼上如花人 千枝萬枝紅艶新 簾間笑語自相問 何人占得長安春 長安春色本無主 古来盡屬紅樓女 如今無奈杏園人 駿馬輕車擁将去 博覧強記、軽妙洒脱。また絶版だけど・・・2020/11/18
ELW
0
漢字の奔流で司馬相如でも読んでいるかのような気分だった。昔、卒論を書いてた頃に、羽田記念館とかに資料を漁りに行ったことを思い出した。『聊斎志異』を読んでおいてよかった。2018/01/23