講談社学術文庫<br> 政治学入門

  • ポイントキャンペーン

講談社学術文庫
政治学入門

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 116p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061581968
  • NDC分類 311

出版社内容情報

【内容紹介】
本書は、著者畢生の名著『政治学』を再構成し、政治現象の基本的な諸問題に一通りの究明を試み、より詳しい研究への示唆を与え、政治学への興味を一般の人々にいだかせるために書かれたものである。が、本書の真価は、単なる政治学への入門書ではなく、政治哲学・政策学・政治現象の科学的分析を統合した、いわゆる整合性のある学説として斯界に不滅の光芒を放つ〈矢部政治学〉の真髄が最も簡潔な形で結晶化されているところにある。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

NICK

5
ほとんど小冊子と言ってもいいボリュームではあるが、原理原則だけを簡潔に論ずるなら相応か。個人的には三章の「政治と人間性」のあたりを興味深く感じた。「政治の世界には『善か悪か』『右か左か』というような、極度の誇張と簡略化が行われる」だとか、群衆は烏合の集とある部分では言い切っていて「現実政治の術は、崇高な理念や合理的な知性でなく、むしろこのような人間の非合理性を目的的に利用することだ」と、自分の先入観を一刀両断された印象がある。学校のどうとくのじかんで教わった価値観は政治では通用しないというのは恐ろしい2011/08/15

ぽん教授(非実在系)

4
文庫で100ページちょっとという分量ながら中身は濃厚である。なぜ国家というものを中心に分析していかなくてはならないか、専制と放埓が極めて近いところに存在するか、などの共同体と個人と国家のバランス感覚を養ってくれる。著者が東大教授だったとき近衛文麿に様々なアドバイスをしたもののうまくいかなかった大日本帝国時代を経験し、軍部やナチス、ソ連共産党などの横暴が実は大衆に原因があることをよく味わってきたからであろうと思われ、その記述は平易ながら極めて重たい。2014/11/27

大ふへん者

3
100ページ弱の本書であるが内容は充実している。徹底的に簡潔、明晰であり、決して逸れることなく現実政治の本質的な部分から定義し、淡々と記述されている。ここに矢部氏の人柄が伺える。『政治学入門』の名にふさわしく、かつ政治への興味を芽生えさせる良書。2012/11/28

syu

2
政治学への興味は何となくありましたが未知数だったので読んでみた。色んな角度から物事を見るって大切ですね。視野が広がりました。2011/11/21

くらげかも

1
寸暇を活用してちまちまと読み進めていた、この小冊子のような本もついに読み終えてしまった。「政治」の態についてここまで鳥瞰的に語られると、矢部氏の紡ぐ文章には何やら一種の悟りとでも云うべき神韻を憶える。何度でも読むべき本である。いつか、同氏『政治学』も開きたい。2024/04/27

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/74903
  • ご注意事項