講談社学術文庫<br> 法然と親鸞の信仰 〈上〉 一枚起請文を中心として

講談社学術文庫
法然と親鸞の信仰 〈上〉 一枚起請文を中心として

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  • サイズ 文庫判/ページ数 165p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061581555
  • NDC分類 188.62
  • Cコード C0114

出版社内容情報

【内容紹介】
「信仰というものは、生きるために必要な、日々に欠くことの出来ない、実際に役立つものでなくてはならぬ。心の平和のためにも、また身体をいわゆる肉弾となして、実生活にぶっ突かって行く時にもなくてはならない最後の『拠りどころ』でなくてはならぬ」と考える著者が、法然と親鸞の信仰について、情熱をかたむけて説いた名著。本巻では、法然の生涯について語ったのち、「一枚起請文」の成立ちから奥義までをわかりやすく注釈する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nbhd

18
まずは次の一文→「信仰というものは合理より進んで、その極限において、合理より離れて感情の事実に帰するのである」。学者先生の冷めた文体と異なり、文学者の言葉はやはり熱情的で力強い。上巻は親鸞さんのお師匠・法然さんの生涯と「一枚起請文」について、初学者に優しい一冊だ。円熟の大師匠・法然さんの人とナリにもフムと頷いたけど、実際キニナルのは『法然超人伝説』のほうで、伝記によると、お経を読む法然さんは目からビーム的な光を発していたとか、また別の日には法然さん自身が発光していたとか目撃談多数、こういうエピソード好き。2016/07/15

のり

8
渋い作品。薄いが内容は深い。法然を師と仰ぎ、その言葉に息を吹き込む。読み自体が表現となる、この行為に、若松英輔の姿が似通う。善も悪もことごとく味わい、生の欲望を強くそのままに体現しなければ、真の信仰には辿り着かないというのが面白かった。〈恭敬修〉という言葉が美しく心に残る。2018/01/03

y_nagaura

0
非常に面白かった。法然の生涯に始まり、一枚起請文の講評を読み上げると、いかに浄土宗が受け入れられたかが分かる。「念仏申さるるように」という考え方を知れたのも良かった。下巻も大いに楽しみとなる内容。また折を見て読み返したい。2014/08/18

NyanNyanShinji

0
本書は上下二巻で構成され、この上巻では浄土宗の祖の法然上人について記す。下巻はその高弟で浄土真宗の祖の親鸞上人。本書の前半は法然上人の生涯を描き、後半では彼の『一枚起請文』の本文と解説。法然上人は早くからその才を表し、師匠とも法論を交わし決して折れる事のなかったそうな。その彼の20代からのおよそ20年間が記録が残っていなく空白の時間になるのだが、筆者はこの期間を法然の苦悩の期間と定義して、幾ら修行・勉強しても見えない真理を追求した期間として、その後『往生要集』との再会で専修念仏による衆生救済を見いだす。2022/10/15

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