• ポイントキャンペーン

講談社現代新書
自我の哲学史

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 254p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061497924
  • NDC分類 114
  • Cコード C0210

出版社内容情報

自我とは西洋近世哲学が生み出したものに過ぎない、日本人にはもともと似合わないスーツのようなものだ。デカルト、カントからレヴィナスや漱石、西田幾多郎まで幅広く検証する。

【目次】

プロローグ 「自分のことは自分が一番よくわかる」ってホント?

第1部 西洋近世哲学における自我
 第1章 「自我」概念の内実
 第2章 デカルトからカントへ
 第3章 ライプニッツの自我論
 第4章 意志としての自我へ――キルケゴールとニーチェ
 第5章 20世紀大衆社会の中の自我――ヤスパースとハイデッガー
 第6章 現代哲学と自我――ブーバーとレヴィナス

第2部 自我のゆくえ
 第1章 宮沢賢治の自我論
 第2章 西田哲学の自我論――我は我ならずして我なり
 第3章 夏目漱石の自我論
 第4章 16世紀南西フランスで起きた偽者事件
 第5章 日本人と自我のゆくえ

エピローグ 仮面の自我、あるいは着脱する仮面

内容説明

デカルト、カント、ライプニッツからハイデッガー、レヴィナスまで…宮沢賢治や西田幾多郎の自我論とは?

目次

プロローグ 「自分のことは自分が一番よくわかる」ってホント?
第1部 西洋近世哲学における自我(「自我」概念の内実;デカルトからカントへ;ライプニッツの自我論;意志としての自我へ―キルケゴールとニーチェ ほか)
第2部 自我のゆくえ(宮沢賢治の自我論;西田哲学の自我論―我は我ならずして我なり;夏目漱石の自我論;16世紀南西フランスで起きた偽者事件 ほか)
エピローグ 仮面の自我、あるいは着脱する仮面

著者等紹介

酒井潔[サカイキヨシ]
1950年京都市生まれ。京都大学文学部哲学科卒業、同大学院文学研究科哲学専攻博士課程修了。文学博士。京都女子大学講師、岡山大学助教授を経て、学習院大学文学部哲学科教授。専攻は西洋近現代哲学(主にライプニッツ、カント、ハイデッガー)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ザカマン

6
哲学書の中では読みやすい方。宮沢賢治の自我論は興味深かった。 自我=スーツを着ること はなるほどだと思った。元々、日本にはなかった文化。2019/03/12

てれまこし

5
こんな本を読んで見ると、大正期の文人たちはキリスト教からデカルト、カントを経てニーチェまでの西洋的自我の発展史を、わずか十年足らずの間にえらく圧縮して駆け抜けた。自我の受容が日本ではやや浅薄で限定された現象であったのはむべなるかな。だから自我という考えはスーツのように日本人の体型には向かないものであると考えるべきなのか、自分にはわからない。そもそも自我という考え自体が近代社会とともに限界に来ているという方は頷けるが、じゃあ、自我のない社会でいかに人は生きるべきかというと、自分にはちょっと想像がつかない。2019/07/22

shishi

5
[A]自我という側面から西洋哲学史を概観し、日本における自我の状況を確認したのち、自我は日本にはそぐわない、という結論にいたる本。西洋哲学史における自我概念の変遷の概観はコンパクトながら熱のこもった圧巻の記述。よくわからないとこもあるけど。後半の日本における自我の状況は日本の前近代性との関わりで論じられる。いっそ自我などないほうがいいという意見には僕は共感はする一方で、制度が近代化しているのに精神が前近代性を保持している現状をこのまま続けてはいま噴出している様々な問題を解決できないと思う。2013/11/11

左手爆弾

2
「自我」ーーすなわちI,ich,egoとして語る私ーーは西洋近代の産物であるという基本テーゼの元に、西洋哲学史および明治以降の日本人の自我に対する考察を読み解く。授業の講義録のような書き方で、単独では内容不足の感は否めない。例えば西洋近代の産物なはずの自我が、古代のアリストテレスにもその傾向が見られるなどという記述は、もう少し説明が必要。さらに日本の自我のとらえ方が西洋とは違うことを語るが、それでは一方で自我の確立を目指した日本人がいた事実をどう受け止めるのか。通俗的な自我への反論にしかなってないのでは。2013/06/19

Go Extreme

1
自分のことは自分が一番よくわかるってホント?: 自己責任論が生む癒し願望 自我の耐用年数 西洋近世哲学における自我 「自我」概念の内実 デカルトからカントへ ライプニッツの自我論 意志としての自我へ―キルケゴールとニーチェ 力の意思としての自我―ニーチェ 20世紀大衆社会の中の自我―ヤスパースとハイデッガー 現代哲学と自我―ブーバーとレヴィナス 自我のゆくえ 宮沢賢治の自我論 西田哲学の自我論―我は我ならずして我なり: 夏目漱石の自我論 16世紀南西フランスで起きた偽者事件 日本人と自我のゆくえ2022/01/02

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/508350
  • ご注意事項