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講談社現代新書
西田幾多郎の生命哲学―ベルクソン、ドゥルーズと響き合う思考

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  • サイズ 新書判/ページ数 234p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061497726
  • NDC分類 121.6
  • Cコード C0210

内容説明

西田の哲学の特徴は、彼が同じことをめぐってさまざまな仕方で議論を展開したことにある。さまざまなテーマを経るといっても、それは、原理的に、ひとつの問題をめぐって、接近する方法を執拗に変更していったことにほかならない。ではそこで、西田が論じたひとつの問題とは、率直にいって何であるのか。それは簡単にいえば、「行為」という方向からこの世界に存在する「私」を考えることであるといえる。そしてそのことは、「生成する世界」とは何かという問いと必ず表裏一体をなすことになる。「行為する私」と「生成する世界」、それら両者が結びつく地点に、西田が見てとる「現実」が定位される。生命論としての西田という姿が浮かびあがるのは、こうした視覚からである。そこで、生きているこの私と、生成しゆくこの世界とは何であるのかという、生命を論じる根幹のような主題が開かれていくことになる。

目次

序章 西田幾多郎とは誰か
第1章 「純粋経験」―「有機体的一者」への希求
第2章 「自覚」という装置―「無限」のなかでの「自己限定」
第3章 「場所」の論理―「関係」の多層的な「階乗」
第4章 「絶対無」の展開―「非連続」の理論的導入
第5章 「行為的直観」―「ポイエシス」の世界
第6章 「絶対矛盾的自己同一」―「生成」のためのロジック

著者等紹介

檜垣立哉[ヒガキタツヤ]
1964年、埼玉県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中途退学。大阪大学大学院人間科学研究科助教授。専攻は哲学、現代思想。生の哲学を中心としたテーマで研究を続けている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あっきー

11
✴2 ポイエシス化の瞬間という今一番知りたいところが説明されていたのだが難しくて理解度半ばだ、難しい内容を難しい別の言葉で言い替えているところが目立ち、15年前の出版だが今やこんな気取った文章は通用しないと思うのだが…2019/11/11

Gokkey

7
行為する主体として述語的に実在論を展開した西田のテキストを紐解きながらその思想を解体していく。西田にとって個物としての生命はその内に環境を含みながらその行為は他の個物を含めた環境に働きかける因果応報の世界を構成する。この世界に於いて生命は「課題」を与えられており、その課題に対する解答の一つとして進化がある。課題を与える環境を内に包みながらも環境に対して働きかける生命は「非連続の連続」として「永遠の今」という時間を重ねながら、作られたものが作るものとなる「絶対矛盾的自己同一」という存在を与えられる。2019/11/21

hakootoko

1
モナドロジー2023/05/28

ところてん

1
西田幾多郎の生命論を、ベルクソンとドゥルーズに絡めて論じるというものです。しかし、ベルクソンとドゥルーズの記述は非常に断片的であり、結局何を目的としていたのかが分からないままでした。2016/07/17

RINA

1
読破。2011/04/24

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