講談社現代新書
少年法を問い直す

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  • サイズ 新書判/ページ数 214p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061494749
  • NDC分類 327.8
  • Cコード C0232

内容説明

凶悪化、低年齢化する少年犯罪をどう裁き、防ぐか。矛盾に満ちた条文が生む悲劇とは。現実の事件をふまえ少年法の根本的欠陥を検証。

目次

第1章 女子高生コンクリート詰め殺人事件と少年法(公判で裁かれた少年たち―なぜ「逆送」はこれほど少ないのか;報道と被害者遺族とのすれちがい―被害少女の実名と顔写真は必要なのか ほか)
第2章 山形マット死事件と少年法(見えない体育館―十四歳の三少年は「不処分」;命の重さを顧みない審判―十四歳未満は「児童」なのか「少年」なのか ほか)
第3章 少年法の破綻はどこから生まれたか(GHQが促した旧少年法の見直し―B・ルイスが要求した「少年裁判所」の意味;降ってわいた家庭裁判所構想―うまくいくはずがなかった児童福祉法との調整 ほか)
第4章 「忘れられた被害者」と少年法(「犯罪被害者保護法」から外された少年犯罪;世界で被害者対策はどう講じられてきたか―市民が差しのべる支援の手 ほか)
第5章 少年法「抜本改正」への道(「不満」は施行当初からあった―投げかけられた疑問;忘れ去られた答申―九九年改正案の新たな論点 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

36
加害者側は一定の報道規制がかかるのに、被害者のプライバシーは守られず、被害家族は何重もの苦しみを負う。この誰もが感じる事実にも触れており、重大事件の裁判を傍聴し記録するなど丁寧に練られ、矛盾点および問題点にきちんと斬り込んでいる印象を受けた。2015/04/21

アルゴン

3
★★★★  少年法のどうにでも解釈できる部分は柔軟であるともとらえられ、真摯に反省してこれからの更生が見込める少年と「少年だから何をしても許される」と思っている少年とで処遇を変えられるという利点はあると思うのですが、保護と刑罰が混同しているという指摘は言われてみればその通り。被害者がないがしろにされているというのも、特にこの時代はそうだったのだろうと思います。2015/08/09

アル中の魔女

3
保護か厳罰のどちらに重点を置くべきなのか考えさせられた。 でも、やはり被害者側の人権にもっと重きを置くべきではないかと思った。2011/09/09

たらこ

2
少年法改正前にかかれたもの。法律をつくるにあたってどこで線引きするかは非常に難しい問題。被害者遺族の話を見ると、どうしても被害者側に肩入れしたくなるが、極端な例をどこまで法律に取り入れるか。そしてジャーナリストは被害者側の意見を聞くことが多いので被害者寄りの意見になるということがわかった。法律関係者の本を読んでバランスをとらねば。2010/06/15

shitosaaa

1
授業の参考資料として。もう一回は読まないと・・・2011/12/15

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