講談社現代新書<br> 平成・新語×流行語小辞典

講談社現代新書
平成・新語×流行語小辞典

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  • サイズ 新書判/ページ数 300p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061494497
  • NDC分類 814.7
  • Cコード C0230

出版社内容情報

【内容紹介】
ことばには流行りすたりがあるから面白い。いつ、誰が、どうして使ったのか。平成の世相を丸ごとパッケージ!

平成4年●裏のことばが表に出る時代──新語流行語大賞の新語部門の金賞は「ほめ殺し」だった。造語者は「サンデー毎日」の小林泰一郎記者である。……同記者によると最初は「ほめ倒し」だったが、この在来語ではまともすぎる。「倒し」に代えて「殺し」を持ってきた。これが効いた。「ほめる」と「殺す」の、相反することばを結び付けて組み合わせた効果が出た。流行語造りの名手、大宅壮一は、この手法を「観念の異常連合」とか「異質の連合」とか呼んでいた。戦後の新制大学を皮肉った「駅弁大学」がこれである。大学といえばアカデミズム、さしずめ象牙の塔というイメージがあった。これと結びつけるに駅弁という庶民的で安直なものをもってきた。その対比で大学の質的低下を衝いた。諧謔(かいぎゃく)性も生じた。ほめ殺しは佐川事件のキーワードの1つになり、政治改革を訴える国会議員がほめ殺しにひっかけて、「金丸さんに感謝大会」を開いたりした。──本書より