内容説明
戦後50年、日本文学は何を表現してきたか。埴谷雄高、武田泰淳、大岡昇平ら戦後の廃墟に登場した文学者の活躍から、大江健三郎を経て、村上春樹、村上龍、吉本ばななの新世代に至るまで、多彩・多様な表現を生みだした作家と作品の世界を眺望する。
目次
第1章 全肯定者と全否定者―戦後文学の出発
第2章 新しい土地と苦しむ女達
第3章 大江健三郎の世界
第4章 世界に向かって撃て―安部公房から中上健次まで
第5章 女流の時代―大庭みな子から松浦理英子まで
第6章 春樹、龍、ばななから始まる―二十一世紀に向けて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
38
学習の参考に。評論としてお手本にしたいような文体。2016/10/17
ひばり
1
バイブル!読まなくてはいけない作品があることを再認識させられた。読みたいと思っていた本を、絶対読まなくてはいけないと思った。文学にこめられた魂、救い、祈りを掬いたいと思った。2010/02/23
悸村成一
0
(当方側)未読小説の梗概・要約・意味付与を読む作業には、想像以上の時間が掛かった。ちなみに「手法の総体」なんて用語は出てこない。782017/04/04
寝落ち6段
0
18年前の文学史概略。時代背景を含めて、どんな作家がどんな作品を書いているのか。なかなか興味深く読めた。じゃあ、現代はどんな風になるのだろう。今を考えるためにも、過去の時代を読み解くのは一つの手法であり、書評から見る視点もある。ただ、出てくる作品をあまり読んでない。2013/01/18