講談社現代新書<br> 死の国・熊野―日本人の聖地信仰

講談社現代新書
死の国・熊野―日本人の聖地信仰

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  • サイズ 新書判/ページ数 232p/高さ 18X11cm
  • 商品コード 9784061491038
  • NDC分類 172
  • Cコード C0239

内容説明

神霊の隠れ籠る地、また海の彼方常世への起点。熊野詣・補陀落渡海の裏に他界信仰を見通し、日本人の聖地信仰を検証する。

目次

第1章 熊野の原像
第2章 山の熊野、海の熊野、窟の熊野
第3章 山岳宗教・海洋宗教と他界信仰
第4章 「海の修験」から「山の修験」へ
第5章 熊野三山と熊野信仰
第6章 勧進聖と庶民の熊野信仰
第7章 補陀落渡海
第8章 熊野三山の祭り

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

miroku

22
修験道の聖地。やはりそれがキーワード。種々の問題提起と考察が興味深いが、根源の謎には至らず。熊野の闇はやはり、深い。2015/12/17

うえ

7
「補陀落渡海について、1554年発信のダルカセバ書簡には「船に穴を穿ち」とある。また1565年発信のフロイス書簡にも「船に大なる孔を作り、栓をなし、之を抜きて船と共に海底に沈む事あり」とみえている。いずれも…渡海船は同行船に引かれて那智沖の海上に達すると、船の穴の栓を抜かれ渡海上人は海底に沈むとしるしている。これは水葬であると考えられる。那智の沖に渡海上人を沈めたのである。…行者や見送りの人びとによって補陀落船に火がつけられ、焼却されることもあったという。また、そうした場所が綱切島・補陀落島といわれた」2020/11/03

Junko Yamamoto

1
もっと海の宗教を知りたかった。海の常世からの神を崇めるのは沖縄と共通。しかし山の宗教が権力とつながり繁栄したため海の宗教の記録は少ない。2020/08/05

ホンドテン

1
所有。熊野信仰を古代の他界観から読み解いて、年代、土地ごとに平易に解説したもの。改めて参考になった。死の国というのがキャッチーで、また彼の地に赴きたくなる。2014/09/14

rbyawa

0
h022、今まで何度か熊野関係の本を読んできていてその度に全くわけのわからないことになっていたものの、多分この本だったら最初からそこそこ理解出来たんじゃないかな? 要するに修験道(現在は仏教カテゴリ)の一つである補陀落信仰が中核になって展開し、そもそも信仰された山も現在と同じではなく、浄土信仰系の仏教の宗派とも関係があるというのを「仏教に触れずに」説明するのは至難の業ですね…。多分あれ、廃仏毀釈の時にそんなふうに分離されちゃったんだろうなぁ、なにしろ実際に本でも仏教との関係がありますで終わってたからね…。2017/02/13

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