講談社現代新書<br> ミシェル・フーコー

講談社現代新書
ミシェル・フーコー

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  • サイズ 新書判/ページ数 207,/高さ 18X11cm
  • 商品コード 9784061489899
  • NDC分類 135.5
  • Cコード C0210

内容説明

言葉を、狂気を、監獄を語る遠見の思想家フーコーの視線はどこに向けられたのか―資料集成の奥、思考不能の空間へ。多様な言説の分析を通し、遠望される非在の場。主体のない饒舌と沈黙が交差する深部をフォーカシングして見せる「陽気なポジティヴィズム」に迫る。

目次

序章 知識人の肖像
第1章 フーコーの望遠鏡
第2章 変貌するエピステーメー(16世紀、ルネサンス;侍女たちのいる空間;「人間」の登場へ)
第3章 外の思考(私は構造主義者ではない;外の思考;これはパイプではない)
第4章 権力と主体の問題(言説の分析;主体化の装置;主体の問題)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ザフー

19
こちらの挿絵のフーコーはサイケデリックに怪しく微笑む。かなり難解で理解できたとは言いがたいが、前読中山元のお陰でだいぶん用語のイメージは掴めた。本書を手に取ったのは前読にはなかったレーモン・ルーセル、ルネ・マグリット『これはパイプではない』という2つの重要な評論に触れた三章の「外の思考」があるため。意味は共通の「場」=エピステーメという土台上にある。「外の思考」とは場=島の浮かぶ海のようなものとイメージした。ルーセルは「手法」=プロセデにより、マグリットは表象と言葉の矛盾により、海=〈非在〉を凝視させる。2022/09/16

佐島楓

17
フーコーの入門書もこれで四冊読んだ計算になる。読めば読むほどわからなくなるのに惹かれるのはなぜだろう。フランス語を勉強したくなってしまう。英語さえおぼつかないのに・・・。2012/08/18

nobody

14
これまで読んだ中で最悪の本である。専門書ならいざ知らず、新書でこれは絶対にあり得ない。講談社現代新書の責任であり信用問題だ。フーコー本は3冊目だがまともな日本語で書かれたのはポール・ストラザーンの本だけだ。フーコー本は訳が判らぬように書かねばならぬという掟でもあるのか。筆者が判らぬから判るように書けない。判らぬのを糊塗するために晦渋な表現で誤魔化す。朝日・岩波文化に毒されありがたやとそれを受け入れ批判しない。入門者にジャーゴンの壁で門を閉ざさせるのが学者の本能で、学者の腐りようを知るには好個の1冊である。2019/07/27

寛生

14
内田氏の立場なのか、それとも、フーコー自身がいうところの立場なのか、その境界線がよくわからなかった。とくに、本書の終わり方に疑問をもった。最初のほうはよかったと思うが。2013/07/04

beside image

6
この本は、入門書ではなく、どちらかといえば解説書であるので、「フーコーについて全く知らない」、あるいは「フーコーの著作を読んだことがない」人にとっては、なかなかきついところもあるかもしれない。まずは、他の入門書を読むか、例えば『言葉と物』など、実際にフーコーを読み進めていって、何となく雰囲気がつかめてきたところで、その読解の確認をし直すために読むべきもの。後半はさすがにバテてくるが、いずれにしても、フーコーの膨大な研究を〈主体〉をめぐる観点から考察をすすめ、いくつかの筋を通した読み方を促している。2013/12/06

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