感想・レビュー
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MIRACLE
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「日本教」「空気(ニューマ)」「実体語と空体語」などの山本七平の造語について、キリスト教との比較をとおして、その体系化を試みた対談本(338頁)。キリスト教についての理解を深めることができる。一方、「実体語と空体語」の使用については、かえって混乱を招くだけである。日本では決断を下す主体があいまいで、結果に対する責任が不問になりやすい(12頁)。これは機能集団にとって致命的だ。責任とは権限に対応する概念である。したがって、権限を保有する人物に対して、結果に対する責任を問う必要があるだろう(33頁)。2016/03/27