出版社内容情報
【内容紹介】
ひとと心のふれあいがもてないために、生きることにつまずいてしまうことが多い。べたつかないふれあいを楽しむためには、(1)人生を時間の流れで観察できること (2)生きる意味を自分で創造できること (3)人生における自分の役割をもっていること この3つの資質が欠かせない。自分を見つめ内面の曇りをなくすことが出会いの出発点なのである。ひとことのあいさつ、潤滑油としての〈つきあい〉、毅然たる自己主張の大切さなども指摘しつつ、豊かな人間関係への道を説くガイド・ブック。
ふれあい中毒――他とのふれあいがなければ自分は生きてはいけない、堪えられないという人間は、ふれあい中毒症者である。これは健全なふれあいではない。強迫性(がむしゃら)は健全ではない。パーソナリティが健全な人はけっしてしつこくはない。しつこくない者同士の深い交わり、これが健全なふれあいである。しつこくないためには条件がある。自分はひとりで人生が歩めるという自分信頼感である。「人とのふれあいがあるにこしたことはない。それがあれば人生が豊かになることはまちがいない。しかし、なければないで、自分なりに生きていける」という淡白さ、いさぎよさ、心意気。これが健全なふれあいをもつためのライセンスである。――本書より
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
18
クライエントをしかりつけるなど、私が抱いていたカウンセラーのイメージを見事にぶち壊してくれる本だった。ただまあ、少々乱暴ではあるものの正論をおっしゃっていると思う。2013/07/16
SGM
9
★★★どう生きていけば幸せになりやすいかというようなことを様々な学問・知見・経験から導出している本といった感じ。非常に中庸的かつ論理的で大いに学びになるし、内省させられる。何度も読んで身につけたいような内容である。2018/10/23
京和みかん
7
カウンセリング心理学を教える大学教授の新書。初版発行は1982年とかなり前であるが、今でも十分通じる論理や考え方が記されている。「ふれあい」と「つきあい」の違い。人の「ふれあい」とは一体どんなもので、どうあるべきか、そして今後どうするべきか。現代人の誰もが共感できる内容になっている。特に心に響いたのは「キャンデーは心のあらわれである。心をもらうわけである」という言葉。人の好意というのはそういう部分にあらわれる。自分たちはもう少し、他人の心というものに「ふれあう」必要があるのかもしれない。2016/11/07
naniwoyomu
5
おすすめ。 #読みやすい #人間関係 #生き方 #有益2024/04/30
アルゴン
5
★★★★☆人とふれあいを持つにはどうすればよいかというハウツーですが、読んだときにはなるほどと思うけどその後見事に忘れそうなことのオンパレード(つまり、王道の教訓ばかり)なので、家に置いておきます。それでも親心・おとな心・子ども心は忘れずにおきたい。2017/03/31