感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
高橋 橘苑
8
著者はアメリカ先住民族に造詣が深い言語学者。アジアやアフリカでは植民地的経営をしたのに、新大陸に来たヨーロッパ移民は何故インディアンをほぼ滅亡させるほどに追い込んだのか。なにぶん無学なので、すでに指摘している人もいるのかもしれないが、ピューリタン的思考を持つ彼等は「乳と蜜の流れる地」を求めて、神が約束した土地を新大陸に擬し、そこに住むインディアンを野蛮で滅ぼされる運命のカナン人の如くに、観ていたのではないだろか。とまれ、本書でインディアンは一口に括れ無いほど、多様な文化と歴史を持つ人達だと勉強になった。2014/11/22