出版社内容情報
空は無限のキャンバス
一瞬たりとも同じ絵をかくことのない空を見あげながら、心と重なりあった瞬間をきりとった、空との交信日記。
雲に のんきに つつまれて どんどん まぎれる はぐれる さすらう だんだん かさなる いぱいの 雲
いせ ひでこ[イセ ヒデコ]
著・文・その他
目次
雲のしっぽ―毛状絹雲(巻雲)
空のカーテン―朝焼け
空の階段―波状雲/巻層雲
青のサンドイッチ―雲海/二重高積(層)雲
白い海―霧雲/乱層雲
神さまのおつかい―彩雲/高積雲
空の牧場―ひつじ雲/高積雲
光のプランクトン―青空
8月21日の地図―毎日変わる空の地図
Sun‐Dog‐幻日―巻層雲〔ほか〕
著者等紹介
いせひでこ[イセヒデコ]
1949年札幌市生まれ。東京芸術大学デザイン科卒業。絵本の制作、本のさし絵や装丁のかたわら、タブロー制作、童話やエッセイの執筆と幅広く活躍中。主な著作に、童話『マキちゃんのえにっき』(野間児童文芸新人賞受賞)、絵本『むぎわらぼうし』(絵本にっぽん賞受賞)、『水仙月の四日』(産経児童出版文化賞美術賞受賞・偕成社)、など
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
masa@レビューお休み中
143
わぁ〜、素敵!まさに、雲の展覧会ですね。いせさんの絵本なので、物語なのかと思って開いたら…。そこには、雲だけの世界があったんです。夜の雲、昼間の雲、晴れの日の雲、嵐の最中のような雲、幻想的な雲などなど、美しくもあり神秘的な光景が一面に広がっていたんです。雲にはじまり、雲に終わる…。まさしく、雲の展覧会が開催されていました。普段、見上げてばかりいる雲たちを、見下ろしてみたらこんな感じなのでしょうね。空の中、雲のはざまで浮遊しているような、夢心地の気分にさせてくれる絵本ですよ。2015/10/09
ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中
121
冬の空はなんだか淡くてどこまでも遠くまでぬけている。あたたかなひざしに眠くなってしまう週末、たくさんのひつじ雲に乗る夢をみた。夕焼けに染まる空には薔薇色の王国、だんだん紫を増す海にのまれていく。 子どものころは雲のうえに寝ころんでたまに端っこをかじってた。ほのかにあまい。あしたはどんな空になるかな。あんまり空を見あげてると眠くなるから要注意です。2021/01/30
やま
117
大好きないせさんの絵を楽しんでいます。久々に、いせひでこさんの絵を見ています。いろんな雲を、いろんな青色と白色を使って描いています。素晴らしいです。私も、毎朝空を見ては、きょうは何という雲か、どんな動物が居るのかと、この本を見ては楽しんでいます。いせさんも、空に色んな動物を発見しては、楽しんでいるようです(*^_^*)2021/07/28
シナモン
109
図書館本。「空のカーテン…ねむれなかった夜のカーテンが、そっとあがっていく。昨日はいつから今日になったのか」一日の雲の移り変わりをこんなふうにいろんなものに見立ててタイトルつけていったら楽しいだろうな。そんな心のゆとりも大切にしたい。自然は素敵な美術館。ほんと、私たちは空の底に棲んでるんだなぁ。2019/10/25
kanegon69@凍結中
94
今日は雨の日。空は灰色の雲で覆われている。でも確かにあった。真っ青な空、もくもくと何かの形をしている雲、朝日や夕日と素敵なコラボをしている雲。こんな日にこの絵本は素敵な感覚を思い出させてくれます。空は本当に一瞬一瞬でいろんな表情を浮かべますね。少年だった頃、プールサイドで長い時間体を焼きながらずっと空を眺めていたことを思い出しました。もうひとつ思い出すのは、飛行機の窓からみた雲。あぁ我々人間はこの分厚い雲の下で、あぁでもない、こうでもないと小さなことに悩んでいるんだよなぁってね。実に素敵な雲の展覧会でした2019/11/23