講談社現代新書 新書東洋史<br> 東南アジアの歴史

講談社現代新書 新書東洋史
東南アジアの歴史

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  • サイズ 新書判/ページ数 246p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061158573
  • NDC分類 223

出版社内容情報

【内容紹介】
モンスーンの風土にめぐまれた多島海。東南アジアは中国・インド両文明のはざまにありながらも、アンコール・ワット、ボロブドゥールに象徴される特異な文化を育んできた。しかし、香料を契機とする西洋世界の侵入、それにひきつづく植民地化は、あまりに大きな波紋を残した。強制栽培制度による略取、太平洋戦争下の荒廃を負った独立への道はきわめて険しいものであった。本書は、曲折にみちた東南アジア史の本質を統一的視点からあざやかに解明した。

東南アジアの一体性――1970年代も半ばを過ぎた現在、かつての東南アジア植民地はすべて独立を獲得したが、民族革命の達成にくらべて社会的平等の実現はまだこれからの課題と言えよう。またその中には純然たる社会主義国家から露骨な反共独裁国家まで驚くほどの幅が見られるが、それにもかかわらず、もはや東南アジアの一体性について疑いを抱く者はほとんどないと言ってよかろう。インドシナ三国における共産政権の成立以後、王制をとる仏教国タイとの間の緊張が伝えられ、こまかい動きを見れば東南アジア全体の政治的安定は遠い将来のこととも思えるが、ただひとつ明らかなことは、ここではもはやどのような大国の介入も歓迎されないだろうということである。――本書より

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まえぞう

14
40年以上前の本ですが、岩波新書の最新の東南アジア史を読んだので、振り返って見ました。岩波新書のほうでは、東南アジア諸国の民族国家としての団結は、中国、インド、欧米や日本の進出に対するものとする従来の考えではなく、自律的な動きがあったことを重視するようになっているとの指摘がありましたが、本書を読むとなるほどなと思いました。2021/07/05

χ

2
タイ人は外交が昔からうまいんだなあ。東南アジアの歴史についてもっと突っ込んだ内容の本を読みたい、と思った。2014/12/02

お馬

1
東南アジアの歴史をここまで深く、まとまり良く展開している本はあまり無い。この一冊さえ読んでいれば、おおよそ東南アジアの歴史の流れが理解できる。 講談社現代新書もかつてはこの高度なレベルにあったのだとしみじみ。2019/12/30

naoto

1
東南アジア…インドシナの歴史は植民地支配以降しか知らなかったので、こういう本はとても興味深い。この本でも植民地支配以降の記述が厚いけど、できればそれ以前の歴史を深く知りたい。資料とかが薄いのかなぁ?2012/11/25

やま

0
東南アジアは日本から見ても近いのに、歴史を知らなかった。興味深い本だった。2012/05/24

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