出版社内容情報
「オナモミをヒントにできた面ファスナー」など,植物や菌などの生き物から生まれた道具や技術を説明した科学のお話
生き物の『超』能力から生まれた道具や技術を,イラストとやさしい言葉で説明した科学のお話です。「オナモミをヒントにできた面ファスナー」など,植物や菌などの生き物から生まれた道具や技術を説明した科学のお話を紹介します。
【著者紹介】
東北大学大学院環境科学研究科教授
目次
ハスの葉がつくったよごれない服
オナモミの実からマジックテープ
水の中の藻から燃料用オイル
最強の生物・クマムシの不思議
ナタデココからけいたい電話の画面
粘菌の動きからかしこいロボット
よく飛ぶ植物の種からハンググライダー
うずまきをヒントに生まれた道具たち
いろいろなものの大きさ
著者等紹介
石田秀輝[イシダヒデキ]
東北大学大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
booklight
27
蓮の葉には細かい凸凹があり、水をはじく。その構造を利用して、汚れをつきにくくする工夫が、車や家の外壁や洋服にも利用されている(今ニトリでCMしているソファーもそうかな)。バラにも同じ構造があって、でも凸凹の付き方で水滴をはじくけど流れないようになっている。オナモミとマジックテープの関係とマジックテープの進化版の紹介。ナタデココから液晶画面、竜巻からダイソンの掃除機など、ちょっと知っていることよりさらに深堀してあるのが楽しい。気軽に読んだけど、なかなか楽しめた。2023/04/30
ふう
4
写真と絵で読める! という副題ながらなかなか侮れない高度な内容。ハスの葉とバラの花の水玉のつき方は違い、バラを真似て作ったシートは空気中から水分を集めることができる、藻から車の燃料になるオイルを作れる、粘菌、ナタデココ、クマムシ。この一冊に物凄い可能性がある。チャゴイダケに雨粒が当たった瞬間、4〜20㎜が15〜20㎝になったところをぜひ見たい。体内の水分を3%に落としたクマムシの写真は元のものと同じ縮尺にしてほしかったな。2016/05/15
モリー
1
日本の、ある温泉で発見された藻のなかま、「シュードコリシスチス」はオイルを作る能力がとても高いそうです。この藻からオイルを大量生産する技術が実用化されれば、日本が世界的な「産油国」になるかもしれないという。私が高校生のとき、読んだ科学雑誌、ニュートン?の中で日本近海の海底に大量のメタンハイドレートが眠っており、採掘できれば、日本が資源国になれるような事が書いてあったと記憶しているが、最近ようやく試掘までこぎつけたようだ。「シュードコリシスチス」は果たしてどうだろう。2017/09/18
Yasuaki Miyamoto
1
生物が持つ素晴らしい機能をまねてつくられた技術について解説されています。楽しいシリーズなので、続けて出してほしいです。2014/08/16