くせものの譜

電子版価格
¥1,485
  • 電書あり

くせものの譜

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 338p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784054063860
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

真田幸村になれなかった男たち――彼らは、何を目指して戦ったのか? 厄神・御宿勘兵衛ほか、戦国を駆け抜けた戦人の物語!

真田幸村になれなかった男たち――御宿勘兵衛、久世但馬、野本右近、本多富正。天正壬午の乱、さらさら越え、小田原征伐、越前騒動、そして大坂の陣――。「戦国」を駆け抜けた、時代に迎合することなく、己の夢と覚悟を貫いた男たちの物語!

【著者紹介】
1987年、栃木県生まれ。2014年、第19回歴史群像大賞入賞作品『うつろ屋軍師』でデビュー。デビュー作が「この時代小説がすごい!」にいきなりランクインした期待の新鋭。他の著書に『殿さま狸』がある。

内容説明

真田幸村になれなかった男たち!―御宿勘兵衛、久世但馬、野本右近、本多富正―彼らは、何を目指して戦ったのか?武田家滅亡から大坂の陣まで―「戦国」を駆け抜けた戦人の物語!

著者等紹介

簑輪諒[ミノワリョウ]
1987年生まれ、栃木県出身。2014年、丹羽家の敗者復活劇を描いた第19回歴史群像大賞入賞作品『うつろ屋軍師』でデビュー。デビュー作が、いきなり「この時代小説がすごい!2015年版」にランクインし、歴史時代作家クラブの新人賞候補になる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yoshida

123
武田、佐々、北条。武略はあるも仕官した家が次々に滅び、ついた異名が「厄神」。なかなかマイナーな武将である御宿勘兵衛を主人公に戦国の世の後半から豊家の滅亡迄を描く連作短編集。なかなか味わい深く読めました。主人公が御宿勘兵衛という着眼点から歴史好きとしては唸らされますね。名前は知っていても経歴は知らず。本作で詳しくなれました。個人的には、佐々成政と結城秀康が好きなので読み応えあり。冬の立山を越えた佐々成政の「さらさら越え」はまさに超人的。久世但馬など脇を固める人物達も魅力的。追いかけたい作家さんが増えました。2019/04/17

onasu

22
本能寺の変より一月後、武田に仕えていた依田信蕃(ノブシゲ)と御宿(ミシュク)勘兵衛は、徳川方として信州で北条勢と対峙、敵方の真田昌幸を調略して、信蕃は小城に取り付かんとしていたが…。  「謀多きが勝ち」とはいかにもな格言で、この折も真田は勝ち、信蕃は骸となるが、ひとり信州を離れた勘兵衛はそれだけではなしに、越中、武州、越前、大坂に仕え、名のある武将と遇されるも一部からは「厄神」とも。  奮戦するも仕官先が敗退続きでは、そう称されるのも諾なるかな。各話では再会もあったりして、視点もおもしろく読めました。2018/11/04

スー

18
御宿勘兵衛が武田家滅亡から大阪の陣までの間の仕官して仕えた大名や出会った同僚達との話を中心にして戦国時代の終わりを感じられたいい本でした。登場する武将の半分くらい知りませんでしたが皆とても魅力的で、特に佐々成政と依田信蕃と死んだ後に登場した結城秀康が良かった。成政のさらさら越えが秀吉を引きずり出し最後の勝負をするための命懸けの秘策だったという解釈はとても新鮮で成政に惚れました。依田や御宿や久世但馬の事ももっと知りたくなったのですがマイナーすぎてあんまり本が無いのが残念です。2017/06/08

buchipanda3

18
面白くて一気読み。著者初読み。戦国末期から大坂の陣までを舞台にした歴史小説。さほど名が知られていない武士たちの話なのだが、ひと癖ありそうな面々が生き生きと描かれ、物語も絶妙でとても惹き込まれた。話は、豪傑と評判ながらも仕える家が次々と滅亡してしまう御宿勘兵衛を中心に語られる。天正壬午の乱や越中征伐などを通して様々な出会いがあり、やがて大坂の陣というクライマックスへ繋がっていく。くせもの達は、自らの夢を追い、自ら決めた道を貫き通す。その姿は清々しかった。読み易いだけではなく、読ませてくれる作家だと思った。2016/05/17

Yukihiro Nishino

16
デビュー作にも登場した武将、御宿勘兵衛。己の才能を信じやりたいように生きてきたが、「天下一の武士団」を創るという理想に燃えた結城秀康と出会い感化されていく。それ以来、その理想のため戦いやがて死ぬ。勘兵衛や大阪の陣で戦い敗れていった武将たちの死によって泰平の世が訪れた。己が輝き続ける世がなくなったことを知った彼らは死を選ぶしかなかったのだろう。2017/07/25

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/10127427
  • ご注意事項