内容説明
廃屋に幽霊が出るといううわさを聞いて、３人の少年たちは真相を突き止めようと行動を起こす。恐怖と闘いながらも、少年たちの勇気と友情がひとつになって、事件解決への思わぬ糸口が見つかっていく…。『ぼくらの心霊スポット』と『首つりツリーの謎』の二話を収録。少年たちが、三人三様の道へ別れていく、その序章…。熱き少年たちの物語。
著者等紹介
あさのあつこ［アサノアツコ］
１９５４年岡山県生まれ。青山学院大学文学部卒業。日本児童文学者協会会員。全国児童文学同人誌連絡会「季節風」同人。『バッテリー』で野間児童文芸賞、『バッテリー２』で日本児童文学者協会賞、『バッテリー』シリーズで小学館児童出版文化賞を受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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うしこ＠灯れ松明の火（文庫フリークさんに賛同）
61
ヒロ、かっちゃん、マッキーの仲良し３人組が体験したちょっと怖～い物語。数年前から空き家になっている家に幽霊が出るという噂がある「ぼくらの心霊スポット」。不吉な噂のある桜の木に人の足がぶら下がっているのを見かけた「首つりツリーのなぞ」の全２話。子供向けの話ということもあってそれほど怖くはなかったです。怖さよりも彼ら３人の関係が羨ましくてしかたがなかったです。彼らの友情がずっと続けばいいな。他に「真夏の悪夢」という話も出版されているようなので、こちらの話も早く文庫落ちして欲しいです。★★★★2012/07/11
ぶんこ
46
最初から最後まで、山里での12歳少年3人組と犬のタマの世界が素晴らしくて羨ましかったです。 私もタマの子供を育てたいと思いました。 広樹君のお婆ちゃんも素敵。 70歳になった時、広樹君のお婆ちゃんのように前向きにオシャレに生活出来ているだろうか？ 首吊り桜と恐れられてしまった桜の木に、木に罪は無い、人間が悪いと気付いた広樹君の感性に拍手したい。 広樹君の友達マッキーもかっちゃんもいい子達で、広樹君の霊感をおかしな事として退けず、彼の個人的特性として受け入れているのも素晴らしい。 楽しい本でした。 2015/02/01
はらぺこ
46
児童書。『ぼくらの心霊スポット』と『首つりツリーの謎』の二話収録。会話と言うか思考と言うか小学生にしては大人っぽい気がしましたがオモロかったです。タマ（犬）がおるから要らんねんけど、小学生が探検とかする時は無意味でも棒とか爆竹とかパチンコとか何か武器的な物を持ってて欲しいなぁ。2014/11/12
へくとぱすかる
39
ジュブナイルの中には、大人が読んでもおもしろい作品が多い。本書もその一冊として、ぜひともリストアップしておきたい。タイトルでわかる通り、ホラー的要素もあるが、少年たちの行動は探偵そのものである。語り手としての「ぼく」であるヒロが、霊感をもって事件を解決するというのは、これまでのミステリにほとんどなかったパターンではないだろうか。それより、何よりミステリなのがこの文庫。どこにも叢書としての文庫であることが明記されていない。この本だけ単発で発行された「文庫判の単行本」なのでは？2014/06/17
りずみぃ
34
「キモい」「かわってる」と異質なものを切り捨てる傾向にある昨今、個性をユニークだと認め合える友情に胸が熱くなる。2016/08/08
