出版社内容情報
2012年、人間は意志力で物理法則をねじ曲げることができるようになっていた。政府は崩壊、生産活動は停止、闇のユートピアは殺人鬼とハイエナどもの手に陥ちた。絶望と虚無に支配された世界に究極の破壊者の孤独な魂が壮絶な殺戮行為を繰り広げる!
内容説明
顔面の正中線上を走る紫色の傷痕、手には愛用の首刈り出刃。人は俺をスローター―虐殺者―と呼ぶ…。2012年、人間は意志力で物理法則をねじ曲げることが出来るようになっていた。空腹も病気も、自分の意志でどうにでもなる。働く必要もなくなった。政府は崩壊し、すべての生産活動が停止した。そしてユートピアが誕生したのだ。人類最高の快楽、殺戮だけが生の証である、闇のユートピアが。都市は殺人鬼とハイエナどもの手に陥ちた。そんな絶望と虚無に支配された世界を、独り、彷徨い続けるスローター。彼がそこにいたことを示すのは、跡に残された幾万もの骸だけだ。究極の破壊者の孤独な魂が、殺戮ロードの涯てにやがて辿り着く真実とは…。
著者等紹介
灰崎抗[ハイサキコウ]
1972年生まれ。2001年、『想師』で第1回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞を受賞
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