出版社内容情報
クラスで飼っていた金魚が病気になって、生き物係の中井君は金魚を捨てに教室を出ていった。これが事件の始まりだった!
クラスで飼っていた金魚が病気になって、生き物係の中井君は金魚を捨てに教室を出ていった。その数日後、おなじ生き物係の葉月は、校庭のエノキの木の幹で、ピカッと光る何かを見つけた。荒れたクラスで、金魚をきっかけにして二人の交流が始まっていく。
【著者紹介】
1946年、静岡県生まれ。デザイナー。千葉県の自宅で絵画教室を主宰。この作品で第21回小川未明文学賞の大賞を受賞。おもな作品に、『いじめかたおしえます』『妹をぬすんだ黒い悪魔』(いずれも汐文社)など。
内容説明
六年二組の教室で飼っている金魚が、病気になった。―これは、おまえたち生き物係のせいだ!クラスを仕切っている矢島くんにどなられて、中井くんは、金魚をすてに教室を出ていった。これが事件のはじまりだった!!その数日後、おなじ生き物係の葉月は、校庭のエノキの幹で、ピカッと光るなにかを発見した。―なんだろう、あんな場所に?第21回小川未明文学賞大賞受賞作品。
著者等紹介
浅野竜[アサノリュウ]
1946年、静岡県生まれ。デザイナー。千葉県の自宅で絵画教室を主宰。『木かげの秘密』で第21回小川未明文学賞の大賞を受賞
杉田比呂美[スギタヒロミ]
1959年、東京都生まれ。絵本から一般書の挿絵まで幅広い分野で活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うとうと
12
周囲に合わせて過ごす6年生の葉月。ある日教室で飼っている金魚が病気になり、同じ生き物係の中井くんが捨てに行った。数日後、葉月は校庭の木の幹に光る何かを見つける。/ クラスのいじめに担任が頼りない。 絵画教室の先生の、セザンヌの『りんごのバスケット』の話がいい。「三十人の子どもがいれば、三十人分の見かたがある。どれかひとつが正解だなんて、だれにもいえない」絵がわからなかったので検索して確認した。 葉月が自分らしさを取り戻すのがいい。 エノキの幹のくぼみで泳ぐ金魚、想像すると美しくてワクワクする!2024/02/04
いろは
9
【市立図書館】ロマンチックなタイトルに惹かれて。子どもたちの教室の感じがよくわかった。嫌だなとは思うが、大人のずるさいやらしさも含めてリアルだなと思う。他者から見た自分を意識し始める多感な年頃の子どもたち。その中でこっそり大切に守った秘密はキラキラときらめいてみえた。2018/08/14
まげりん
8
集団生活に合わない自分と、あえて合わせない中井君のまま行くのかと思いきや、生々しいいじめの話のまでなった。初恋ものかと思ってた私は、ちょっとドキドキ。結局一気読み。2015/09/25
izw
7
2012年の第21回小川未明文学賞大賞受賞作品。6年生のいじめや葛藤を含んだ人間関係がかなりリアルに描かれています。2014/07/07
はゆ
5
秘密を共有することで、距離がグッと縮まることってあるね。やはり、一対一で向き合うことや、その人に興味を持つことでクラスの中の1人から友達へと近づくんだよな〜と再確認。2015/07/04