内容説明
「パパ!ママ!どこにいるの!」いまもさむいさむい国では、こぐまが泣いているかもしれません。こぐまの幸運の星を、あなたは見つけることができますか?ひとり流氷の上にのこされた、ちいさなこぐま。きびしい自然の中、懸命に両親を探しますが…。このしろくまの家族の物語から、環境を考える入り口を探してみてください。そして家族ですこし、考えてみてください。わたしたちのちいさな力の結晶で、幸運の星は必ず大きくなるはずですから。
著者等紹介
ダーハン,アンドレ[ダーハン,アンドレ][Dahan,Andre]
1935年アルジェリア生まれ。絵本作家。フランスの国立パリ工芸学校卒。パリ装飾美術学校で美術を教えるかたわら、イラストレーターとして活躍
角田光代[カクタミツヨ]
1967年神奈川県生まれ。作家。90年『幸福な遊戯』(角川書店)で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。96年『まどろむ夜のUFO』(講談社文庫)で野間文芸新人賞、03年『空中庭園』(文藝春秋)で婦人公論文芸賞、05年『対岸の彼女』(文藝春秋)で直木賞、06年『ロック母』(講談社)で川端康成文学賞、07年『八日目の蝉』(中央公論新社)で中央公論文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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keroppi
64
図書館にて。氷が溶けて迷子になった子熊。環境問題? 最後は、子熊は死んでしまったの?優しそうな絵なんだけど、そんなこと考えてしまった。角田光代さんの訳なんだ。2018/11/03
♪みどりpiyopiyo♪
44
こおりにかこまれた さむいさむいくにに、しろくまのかぞくが すんでいました。パパくま、ママくま、そしてこぐまです。■表紙のこぐまちゃんが心配で手に取りましたが、えー!しろくまのお父さんが一緒に暮らしてるの??? 絵の印象やシリアスな状況からは 思いがけない 結構なメルヘンでした! ■環境問題に踏み込んだアンドレ・ダーハンの新境地…だそうですが、現実世界の問題を訴えるなら、せめて野生の生態を大きく曲げないで。クマは母子で暮らすんだよ。訴えたいことの為には大きな嘘も辞さず、とは残念です(2010年)(→続2018/02/08
マツユキ
16
仲良く暮らすシロクマの親子でしたが、住む場所をなくし…。最後まで読むと、環境破壊、地球温暖化のメッセージを込めた作品だとわかりました。お話は可愛く、夢はありますが、この本で終わらず、自分で調べたりしないといけないな。2022/07/30
遠い日
10
環境問題への提言。ダーハンさんはこういったテーマのものも描くのかと、少しびっくり。地球温暖化による海水温の上昇で、シロクマたちの住む環境が悪化していること。彼らの住処をどうにかして守れないかとことばを尽くす。地球がひとつにまとまらない限り、この解決はないでしょう。戦っている場合ではないはず。2015/08/24
おはなし会 芽ぶっく
8
シロクマの親子は大切な氷がどんどん消え棲むところがなくなってきます。ある日シロクマの坊やはひとりぼっちになってしまい、そこへアザラシの坊やがあらわれ…。2023/04/03