どうせ死んでしまう…私は哲学病。

どうせ死んでしまう…私は哲学病。

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  • サイズ B6判/ページ数 206p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048838863
  • NDC分類 104
  • Cコード C0095

内容説明

どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んではいけないのか?死ぬことだけを見つめて生きる。

目次

1 死(K君へ;どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んではならないのか;自殺してはいけない理由 ほか)
2 悪と反抗(根本悪について;金に対する原罪;テロと哲学 ほか)
3 隠遁(どんな仕事も虚しい;組織に埋没してはならない;ひきこもりの技術 ほか)

著者等紹介

中島義道[ナカジマヨシミチ]
1946年、福岡県生まれ。東大教養学部並びに東大学法学部を卒業。1977年、東大人文科学大学院修士課程修了。1983年、ウィーン大学哲学科修了。哲学博士。電気通信大学教授。専攻はドイツ哲学、時間論、自我論、コミュニケーション論。誰もが好きなだけ哲学を学べる「無用塾」を主宰している
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

coaf

10
素晴らしい本だった。世間からずれて、死について真剣に考えたことのない人間には価値がわからない本だろう。というよりも、そういった人々には本書は価値がないのである。どうせなら僕も本書を価値のない本だと捉えるような人間になりたかったものだが、裸の王様が裸であることに気づいてしまったのだから仕方ない。著者はそれでも絶望せず、死を考えることを自らの生としている。なんと強かなのだろうか。僕はついこの間まで生の無意味さに絶望していたが、最近そんな生を肯定できるようになった。2013/04/30

らむだ

3
中島義道氏の著書を読むと心が落ち着く、そんな人間もいるのです。何か世間なるものや社会なるものからのズレや疎外を感じた時に読むと良いかもしれません。普段からずれを感じている方には尚の事オススメします。「どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んではならないのか」2014/02/06

Yasutaka Nishimoto

2
現代日本は奇跡的なほど人類の夢を実現した希有な国である。安全であり、飢え死にすることもなく、凶悪犯罪も極めて少なく、どこもかしこも清潔で、人々は親切で、かなりの知的水準にある。独裁者も奴隷もいない。私が苛立つのは、こんなに何もかも与えられたうえに、さらに「心の豊かさ」までも、「生きる希望までも要求する現代日本人の傲慢さである。   同意。2019/02/18

田蛙澄

2
数年ぶりに中島義道の本を読んだ気もするが、やはり彼の死の恐怖への問題意識とそこに起因する生への虚しさへの対処法である半隠遁にはとても共感できる。正直、カントの話もそれ自体は面白いにせよ、どうも著者の関心とカントがマッチしてない感じがしてくる。ニーチェとかハイデガーの方がまんまマッチしてる感がある。でも著者の善良な市民に根本悪を見出すカント観は面白いし説得力があるとは思う。2018/07/02

camus

2
筆者の社会不適合者っぷりに安堵する一方で、無責任すぎるんじゃないかと思うところもある。物足りない部分と振り切れすぎてる部分が所々ありました。筆者が自分の豊かさや充実感を上手く表現しようとしないのは、この本でいうところのカント流根本悪だと思うので、自分の人生の選択に対する卑屈な欺瞞を超えた心地よさを伝える努力をそろそろしてもよい歳なんじゃないかと思ってしまいます。人生と自殺について自分の考えが少し固まったので読んで良かったと思うが、この人の本は読者を突き放す傾向が強すぎるので一冊読めば十分かな。2016/02/08

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