自殺する私をどうか止めて

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 196p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784048838597
  • NDC分類 368.3
  • Cコード C0095

内容説明

一人の青年の死をきっかけに、死にたい気持ちを抑えられない人や遺族からの相談を受けるボランティア団体・自殺防止センターを設立した著者は、二十五年間にわたり相談者たちの苦しい胸のうちに耳を傾けてきた。「自殺者三万人時代」といわれる今、自殺防止と遺族のケアの重要性を訴える。

目次

1 自殺防止活動について(活動の原点;自殺をとりまく環境 ほか)
2 相談者から学ぶこと(「一緒に死にたい」;職場の人間関係をめぐる問題 ほか)
3 ボランティア活動から見えるもの(「さよなら」は聞きたくない;つながりを求めて ほか)
4 遺族へのケアを考える(遺された人たちを支える;マイナスの体験をプラスに変える ほか)

著者等紹介

西原由記子[ニシハラユキコ]
東京自殺防止センター所長。1933年兵庫県尼崎生まれ。自殺防止のため、1978年大阪に自殺防止センターを設立。ボランティアと交代で、24時間相談者の訴えに耳を傾ける。1998年、東京自殺防止センターを設立
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Yoshie S

3
寄り添うこと。とにかく話を聞くこと。解決しようとして口を挟まないこと。手に負えないときにはきちんとそのように伝えること。 根気も時間も膨大にかかることをこうしてしている人がいる。マニュアルなどないし、ケースバイケース。 喜怒哀楽が薄く(あえて抑えて書かれていると思われます)、主観が入り込まない文体で救われる。 人と人との対峙は常に相手をフラットに受け入れることから始まると思い知らされた。2018/07/14

yuka

2
◆◆◆メモ/青年の死/ブフレンディング=一定期間の「友達」として寄り添う援助/名乗り方を決めておく/愛する心をもって語り合っているか/誰のため何を/原則P37/死を畏敬の念・受け入れ/2人以上で行動/人間関係P53/どうせわかってくれない(思い込み)/私が怖がっている/「今、ここでの関係を大切に」/「ありがとう」に有頂天/部屋に入るからでるまで/黙って聴いてほしいだけ/人は体験したマイナスの出来事をプラスに変えることができると、そのエネルギーをもって社会に働きかけることができる/10年/自殺13の危険信号2019/04/25

さおり

1
自殺防止センターの活動に25年間携わってきた西原由紀子さんの本。聴くことに対する姿勢。電話で相談してくる人に対して、死ぬのはダメだと説くのではなく、寄り添い、真剣に向き合い、声を聞く。「死ぬ」「自殺」という言葉に対して、聞き手は真剣に受け止めきれずに、ずれた答え方をしてしまいがち。筆者がどのように、どんな想いで活動してきたか、失敗したことも交えながら語られている。聞くとはどういうことか。反省させられた。2015/02/08

篁はいね

1
眠れない夜がある。何も信じられない怖さがある。1人では越えられない明日がある。もうすべて終わらせてしまいたいと考える。けれど、誰かと繋がりたい。助けてほしい。矛盾が生み出す数え切れない夜が、今日も日本じゅうに明滅している。それは、自分の隣かも知れない。気付いてあげてほしい。2013/02/28

くまのみ

0
「自殺防止活動とは、自殺したいと訴える人の感情を避けようとするのではなく、共にそれを味わい、死を恐れず、死に直面することです。」p.392013/02/25

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/63476
  • ご注意事項