内容説明
橙色、狐色、鴇色、唐紅、灰色、消炭色、墨色、ミスト・グリーン、アクア、サンライズ・イエロー、ロータス・ピンク、リリー・ホワイト―自然にまつわる多彩な色の名前を、その由来となった自然風景の写真とともに紹介した、色彩図鑑。
目次
序章 虹の章
1 空や水や火の章
2 鳥や獣や虫の章
3 花の章
4 草や木の章
5 実と実りの章
6 染め色の章
7 土や石の章
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
匠
160
このシリーズは本当に写真がとても美しい。四季、木々、空や海、鉱石、果実や花々、動物や昆虫など、自然の中にある多彩な色の名前が紹介されている。読みながら、太陽の恩恵を受け、水と大地と温度差のある地球の素晴らしさをあらためて感じた。そして気が遠くなるほどのその地球の歴史の中の、ほんのわずかでしかないこの現代に生まれたことを嬉しく思う。厳密に言えば色は無限にあるけれど、ここに挙げられた300種の色の名前の中、萌黄色、露草色、鳶色など日本ならではの名前もしっかり覚えておきたいものだ。 2014/03/18
ひめありす@灯れ松明の火
49
何回読んでも好きな、素敵な本。日本人は豊かな色彩意識を持っているのに、空に対する語彙は貧弱といってもよいそうです。それは、移ろいやすい空に何か一つ一つ名前を付けるよりも『空』という一つのくくりであらゆるものを内包しようとする、むしろ大らかな気持ちの表れなのかな、と私は思いました。日本では長く青と緑が区別されなかったように、海外にも淡い黄色~灰色まですべて『緑』であらわす地区があるそうです。それは全部、草の色で生えたばっかりの新芽も、枯れた後の灰がちなものも、すべて草だという考えからだそうです。2011/09/28
るぴん
40
学校図書。眼福♫美しい写真だけでなく、それぞれの色の語源や逸話もたくさん掲載されていて、一つ一つの色を味わうように読んだ。樹木や草花、鉱石が由来の色がたくさんあるので、図鑑としてもぜひ手元に置いておきたい一冊。ロビンズ・エッグ・ブルー。ロビン(ヨーロッパコマドリ)の卵がきれいな緑色だなんて知らなかったな~。十二単衣の襲色目のパターンと名称が載っていたり、色々と勉強になった(*^^*)2013/07/05
のの
31
高校生のときに資料用に買った本。創作のためにがんがん使った。そして学んだのは、ポピュラーじゃない色名を使って語彙を増やそうとしても、読み手がその色を知らないと失敗に終わる…ということ。最近は色名自体を使うことより、その色をどう表現するかに躍起になっている。この本は色自体の数はそんなに多くはないけれど、写真がとてもきれいなので眺めているだけでしあわせな気分になれる。和ものと洋ものとわけてくれているのもいい。麦藁色がすき!2013/09/07
不羈
30
パソコンでCMYB表記の数字表記の色より名前がついている方がよっぽどイメージ出来る。人って、関心有るモノには必ず名前を付けるようだ。2013/10/20