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豆腐小僧双六道中おやすみ―本朝妖怪盛衰録

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  • サイズ A5判/ページ数 649p/高さ 16X16cm
  • 商品コード 9784048741910
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

江戸末期。甲州の裏街道を行く小悪党と鈍感男をトコトコトコと追いかける、あやしい概念がおりました。大頭に襤褸笠を被り、意外や洒落た単衣を纏い、豆腐を載せた円いお盆を頑なに持つ、なんとも間抜けな面構えのこの小僧。人呼んで―。豆腐小僧と申します。立派なお化けになるために、武者修行に旅立ちますが、次々起こる大騒動にいつのまにやら巻き込まれ、なんと小僧は―。果たして小僧の運命や如何に。

著者等紹介

京極夏彦[キョウゴクナツヒコ]
1963年北海道生まれ。1994年『姑獲鳥の夏』でデビュー。1996年『魍魎の匣』で第四九回日本推理作家協会賞長編部門を受賞。1997年『嗤う伊右衛門』で第二五回泉鏡花文学賞を受賞。2003年『覘き小平次』で第一六回山本周五郎賞を受賞。2004年『後巷説百物語』で第一三〇回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

82
単行本で再読です。豆腐小僧の道中は殆ど進みませんが 因縁のように馴染みの妖怪や人間たちが引き寄せられるのが面白かったです。一見物騒に見えても平和なのが豆腐小僧ならではですね。途中、姿を消したとき、自分は何かをきっかけに変わるかどうかという問いを突きつけているように感じました。河童豆腐小僧になったのには笑えますが、これも自分の容姿が変わることでどのような印象になるかという大きな意味が隠されているような気がします。豆腐小僧は冒険を通じて哲学していると思われるのです。2017/07/22

紅はこべ

74
妖怪達のあれこれの議論がなければ、もっと短くまとめられた話。この議論が主眼なんだが。妖怪の自分探し?猪狩虎五郎の顔の表現で、作者、完全に遊んでいる。妖怪が憑いていない人間って、この世界にはいないのか?一応コメディだよね。2018/03/31

Bugsy Malone

57
消えないままの豆腐小僧と滑稽達磨の道中は続きます。といっても殆ど進んではおりませんが。そこに何の因果か前作馴染みの人物や妖怪達が寄り集まって不毛な会話や陰謀が。しかし平和です。のほほんとしてしまいます。悪人は出てくるけどどうにも憎めない。語り口も前作同様絶妙です。思わずクスクスと。それにしても三毛姐さんの啖呵には痺れてしまいました。今作も面白かったです。2016/12/01

藤月はな(灯れ松明の火)

39
(珍しく、辛口感想です)連載作品だったからか一通り、読んで分かっている描写がくどかったです。京極氏、無理して関西弁、使ってませんか?そして出てくる人間どもがある意味、間抜けで阿呆な奴らばかりで何度、「何なんだ、此奴ら」と呟いたか分かりません。阿呆の人間たちよりも却って己らのことについて知っている妖怪たちのほうが賢いかも。豆腐小僧も豆腐を失って存在が一時、無くなるし、今回は邪魅が妖怪と混同したりとでしっちゃかめっちゃか。オチがメタでしかも猫も杓子も大人も子供も一時、かぶれたあの事実に繋がるとは無茶苦茶すぎる2011/09/21

優希

36
再読です。豆腐小僧の道中は相変わらず進みませんが、因縁のように馴染みの妖怪や人間たちが引き寄せられます。一見物騒に見えますが、平和なのが豆腐小僧なのだと思いました。途中姿を消すので、自分は何をきっかけとして変わるのだろうという問いを投げかけられたような気がしました。河童豆腐小僧になったのは笑えますが、そこには「印象」という大きな意味があるように感じました。豆腐小僧は冒険の中で哲学をしているのですね。2023/12/31

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