内容説明
ねえ、神さまって知ってる?見たことある?わたし、神さまを探しているの…。世界の子どもたちの目を通して描く「生と死」の物語。ロング&ベストセラー『いけちゃんとぼく』に続く、西原絵本第二弾。
著者等紹介
西原理恵子[サイバラリエコ]
1964年高知生まれ。武蔵野美術大学卒。97年『ぼくんち』で文藝春秋漫画賞を受賞。2004年『毎日かあさん カニ母編』で文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を、05年『上京ものがたり』『毎日かあさん』で手塚治虫文化賞短編賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まーちゃん
48
神さまはいる、ずっと信じてたのに。とても大切なものを失くして私は、私の神さまも失ってしまった。/神さまにあいたい。どこに行けばあえるんだろうか/高い高い山の上か。ふかいふかい海の底か。それとも/あの花のさくむこうか。/色んな国の、色んな子ども。想像も及ばぬ暮らしや想いに、失くした神さまを見つけるどころか、私は言葉さえ失う。外から来る大人は、気まぐれにそこを地獄だと言い、天国と呼ぶ。/次にうまれかわったら、乳のたくさん出る母親のところにうまれてきてほしい。次の日がくるように。来年もみんな生きてますように。2015/03/12
パフちゃん@かのん変更
47
絵本のように見えるけれど、テーマは重い。過酷な環境で今日も生きている途上国の子どもたち。それが普通でその生活しか知らなかったら辛いとか思わないのだろうか。やはり辛いものは辛いだろう。これを子どもへの読み聞かせに使うのはかなり難しそうだ。2018/02/03
たまきら
41
西原さんの世界各地のこどもたちの人生を切り取った絵本のような表装の作品です。最後のページが西原さんと思われるおかあさんに優しく語りかける娘さんの姿で、とても胸が痛みました。西原さんの力強い表現が自分は好きですが、その表現に踏みにじられたように感じた繊細な娘さんの心にも思いがいきました。世界は残酷で、生き残るために私たちは戦い続けている。娘がテイラースウィフトの歌を歌っているのを聴きながら、しんみりしてます。愛って、すごく複雑だよね。2022/08/05
黙れ花咲舞・寺
36
漫画絵本。貧困や紛争のある世界の子供達。西原理恵子という人は、その子供達の幸せを我が子の幸せと同じ様に祈っているのだと思う。子供達と同じ様に神様に祈っているのだと思う。神様から最も遠い所にいる子供達に、西原さんがしている小さなキスは、本当はディープキスではなかろうか。2012/06/13
Kyoko
29
世界中の子どもたちに幸せがありますようにと私も神様に祈りたくなった。世界にはいろんな国があって、いろんな暮らしがあって、いろんな子どもたちがいる。周りの大人がなんと言おうと子どもたちにとっては生まれ育った場所や環境が全てであり、それを受け入れるしかない。その子たちに幸せがありますようにと願う西原さんの想いがこの本に込められているのだと思った。温かく優しい気持ちになった。2012/07/28