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グラウンドの空

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  • サイズ B6判/ページ数 318p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784048740760
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

夏の甲子園の圧倒的な空気に魅せられ、中学で本格的に野球を始めたキャッチャーの瑞希。しかし、地元の小さな中学校では先輩たちの卒業に伴いエースピッチャーがいなくなってしまう。このままでは、地区大会すら絶望だ。そこへ、幼なじみでチームメイトの良治が飛び込んでくる。「ピッチャー、見つけたぞ!」しかし透哉というその少年は、心に傷を負っていて―。

著者等紹介

あさのあつこ[アサノアツコ]
岡山県生まれ。大学在学中より児童文学を書き始める。『ほたる館物語』で作家デビュー。『バッテリー』およびその続編で野間児童文芸賞、日本児童文学者協会賞、小学館児童出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

七色一味

61
読破。あさのあつこさん=中高生の野球部──。私の脳内イメージはこんな感じ。更にこの式には「=あだち充」と、すべて等号で結ばれる項が連なるという──、そんな、代名詞的(と勝手に思ってる)テーマな物語です。ほぼ展開の読める感もありますが、それでも王道。わかっているのに読む人を感動させる筆力は素晴らしいです。そして、この先にある筈の物語を連想させるような終わり方。思わず続編が出てるのかと探したくなる──つまりは読ませる作りなんですね。 相変わらず、登場人物全員が不幸を背負っているという感じは「らしい」です。2012/02/03

ちはや@灯れ松明の火

59
紺碧の空に舞う白球、行方を指し示す星のように。競技に係わる少年たちが合言葉のように口にする聖地の名は夢を繋いで手元に留め置くための命綱。ただ、野球がやりたい。過疎の町、統廃合の予感、経済的困窮、投手の不在、子供の力ではままならぬ現実に晒される中学野球部。ただ、野球がやりたかった。希有な才能を持ちながらも夢の裏側に巣食う葛藤、嫉妬、挫折に心を苛まれ閉ざした投手。必然の出逢い、夢見た聖地へ続く道は険しく、この先どれほどの傷を負うかは分からない。けれど、ただ、野球をやっていく。これはまだ、はじまりの物語。2010/08/19

アッキ@道央民

49
野球を題材にはしているけど、野球の試合などでは無い。でも、こんな感じの作品も悪くはない。田舎の中学生たちが、野球を通じて心繋がっていく青春小説。不登校になり、心に傷を負っている透哉。野球部でエ-スが居ないキャッチャーの瑞希。そしてその幼なじみの良治。最初はなんだかもどかしいような気もしたけど、野球を通じて心が通じあっていく。透哉が投げたボ-ルと一緒に瑞希は透哉の気持ちも受け止めたのかな。まだうぶでなおかつ背伸びしたい年頃の少年たちの友情物語、夏に読むのにぴったりかもね。2021/08/07

やなせ きお

41
バッテリーの完結から五年。あさのさんは単巻物に限りますね!心に傷を持った転校生透哉。その傷を癒すように野球の道を示す瑞希。影で支える良治。才能を妬まれたり、買われたり。難しい思春期の感情の機微や猛々しい部分を野球に乗せて上手く描かれている。ピッチャーっていうのは必ず帰ってくるという言い回しがとても好きでした。バッテリーではボールにキス、此方では投手板に手をつく、こういう独特の癖の表現も胸を擽ってくる。ああわたしもグラブの革の匂いをお腹いっぱいに吸い込みたい。序章を読了後に読むと込み上げてくるものがある。2013/07/03

Rin

37
【図書館】イベント用にと選んだ一冊。高校野球を目指す少年の物語。主人公の瑞希が何とも等身大の学生っぽくて、実際の同年代の子もこんな風に悩んで考えているのかなぁと、やきもきしつつも微笑ましく読めた。幼馴染みの良治がよき相談相手で、監督含めチームメイトもちょっとの登場だったけど味があって次巻も楽しみ。なかなか、進まなかったけど心の動きは丁寧に描かれてあさのさんらしい。遠哉とのバッテリーもこれからだけど。それでも冒頭と最後はどことなく繋がっていて、グラウンドから見上げる空を想像し、高校野球を見たくなります。2015/07/22

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