内容説明
全世界で、あるいは全宇宙で永遠に読み継がれるべきマスターピース集。これ1冊で、星新一作品世界のすべてがわかる。星チルドレンの旗手・新井素子が選ぶショートショートの最高傑作54。
著者等紹介
星新一[ホシシンイチ]
1926年東京生まれ。東京大学農学部卒業。68年『妄想銀行』で第21回日本推理作家協会賞受賞。ショートショートの第一人者として1001本を超える作品を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
127
新井素子さんの編纂による星新一の作品が54編収められています。さらに星さんのエッセイが18編新井さんのエッセイが6編収められていて非常に読み甲斐がありました。とくに星さんのエッセイは今まで未読でしたので(著作集の付録)、楽しめました。今まではどちらかというと文庫本で読んでいましたが、このようにばらばらにしてまとめなおしてくれるのも新鮮な感じです。2018/01/10
風眠
70
子どもの頃、新聞の日曜版に星新一のショートショートが連載されていた。大人が読むものだけれど短いから読み切れる、というのが、子ども心に嬉しく誇らしい気持ちだった。読めない漢字があっても、言葉の意味が分からなくても、文脈から物語の内容を捉えることができたのも良かった。大人向けの小説に触れた、私の原風景である。子どもだった私が、大人になった私の隣に座る。一緒に本をのぞき込みながら、短い物語を共有する。あの頃は無かった便利な道具や社会制度、今はあるよ、なんて話しながら、色褪せない物語をふたりで読んだみたいな錯覚。2017/12/08
dorebook
33
久し振りの星新一堪能! 中学時代から星さんは私の「ブラックユーモア」嗜好を目覚めさせて下さった。その嗜好性は 今も・・そしてずっとだろうなぁ。また、編集の新井素子さんも指摘しておられる様に今なお時代遅れとならない作品ばかり。但し今だから気付いたと言うか・・「句読点」の特徴が面白いなぁ。 さて、勿論作品そのものは充分愉しめたが、実はエッセイ「星くずのかご」は読んだ事なく、《星ありき》を感じる事が出来て良かった。星さんは永遠だね。 2015/10/02
はなん
31
読んだ。。読み終わった。。「星新一」にどっぷりと浸った。こういうことは各文庫本ではなかなかできない経験。新井素子せんせの編集による作品集は、さすが!と思ったりよく分からないなあ?と首をかしげたり。けれども章立てをして各章にタイトルが付けられているのでそれで改めて自分の「星新一ショートショート」の好みがわかった。ちなみに章まるごと面白いと思ったのは「#3たいへんなお仕事」一番苦労したのは「殿さまの日」興味深かったのが単行本初収録のエッセイ「星くずのかご」でした。素子せんせの解説もわかりやすくてよい手引き。2014/03/09
新天地
14
浅羽通明『星新一の思想』を読むにあたり再読。ただでさえ完成度の高い星新一作品の決定版と銘打つだけあり掲載作はどれも納得の逸品ぞろいだが、もし自分が傑作選を作るならどう選考するかの妄想も楽しかった。巻末の最相葉月と新井素子の対談から文学賞とは縁が無かった星新一さんだが、その分読者に寄り添うことを第一として作品の加筆修正に心を砕いていた事と、自分が選評した作家の将来を気にかけていたことがとても印象に残った。再読により先の展開やオチを知っているとまるで罠を仕掛ける側に回ったかの様な初見とは別の面白さがあった。2023/10/24