聖なる黒夜

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  • サイズ B6判/ページ数 676p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048734110
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

悪魔のように悪賢く、美しい男妾あがりのヤクザ…それが、十年振りに麻生の前に現れた山内の姿だった。十年前の気弱なインテリ青年はどこに消えたのか。この十年の間に何が起こったのだ?新宿を牛耳る大暴力団の幹部・韮崎誠一惨殺事件を捜査する麻生は、次第に過去に追い詰められ、因縁の波に翻弄されて暗い闇へとおちていく…。愛と宿命に操られた者たちの果てしなく長い夜。人間の原罪を問うて、深い感動を呼ぶ傑作。

著者等紹介

柴田よしき[シバタヨシキ]
1959年、東京生まれ。青山学院大学卒業。95年、女性刑事村上緑子が主人公の長編『RIKO―女神の永遠―』で第15回横溝正史賞を受賞。同作は全く新しいタイプの警察小説として絶賛を浴びる。以後、ミステリーを中心にSF、ホラーなど、それぞれのジャンルでクオリティの高い作品を発表している
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とも

64
★★★★★警察組織、やくざ、バイオレンス、夜の世界、冤罪、性、銃、薬、売春と、犯罪の要素オンパレードのなか、刑事麻生龍太郎他、素人、玄人が相まみえ入り乱れながらも、緻密なプロットと人物のバックボーンと描写、リアリティと迫力。ミステリー部分はおおよそ想定できるものの、そんなことはどうでもいいほどに圧倒させらる作品に仕上がっている。とにかくは、読んでみるべし。2016/07/30

キムチ27

57
ず~んとくる内容。人生?職業・恋愛小説?何れともつかないけど、ねっとり感120%濃すぎて、長すぎて読んでる期間、世間を見る目が色眼鏡と化してしまった。・・モノトーンで。バレンタインの夜・・彼らを狂わせたゲイ・ヘテロ・ホモ・・解らないことだらけで、その目を通してみた男女間の機微が理解できない。まして麻生は警察の者、陽子は看護師・・更に、路子・富美子等々一歩踏み誤った途を辿り続けたがゆえに運命の歯車がギシギシ動いて行った感想。コアは、やはり練☆縦と横の時系列が行きつ戻りつする構成が彼の塑像を浮かび上がらせる。2018/03/15

さっこ

56
RIKOシリーズのスピンオフ。警視庁の麻生と山内錬が主人公。悪魔のように悪賢く美しい山内錬。十数年前に麻生が逮捕した彼は男妾あがりのヤクザとして麻生の前に現れる。複雑に絡む人間模様、そして転落して行き着く先。二転三転しながら場面が展開しとても面白い。根底にあるBLが軽い作品としてではなく切なさをより際立たせていました。花咲慎一郎シリーズにも山内錬は登場するのだけれど、本当に山内錬は魅力的に描かれています。

momi

47
ふぅ〜〜。分厚〜い!!二段の672ページ読み終わりました!「花咲慎一郎シリーズ」「RIKOシリーズ」に登場する「練」と「麻生」に会いたくて…。この二人のことが気になるなら読むべきです!!今まで分からなかったことが繋がっていきます…。二人の出会い、そして…落ちていったきっかけ…。運命が狂ってしまった瞬間…。あの日から「練」は壮絶人生を歩いてしまったのですね!!凄まじい世界です。いびつな愛。同性愛。激しく…重く…いろんな想いが絡み合う作品です!2013/08/23

しょこ

45
だー、読み終えたぁ。かなり読み難えのある作品だった。ボリュームもさることながら、内容がけっこうハード。時折ある禅問答のような会話は好き、そこに人の愛憎や、性描写(本作では男性同士の…)が絡むとなんとも重たーい印象に。組織である警察と、その中の一刑事である個々人のあり様が、人物によって多彩に描かれていたのは面白い。“石橋の龍”もそのひとつ。その後も気になるから『私立探偵麻生龍太郎』は読むけど、RIKOシリーズはどうしよう…。この感じだと積読が多い時には読めないなぁ、きっと(>_<)2017/02/20

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