アスキー新書
明治維新のカギは奄美の砂糖にあり―薩摩藩 隠された金脈

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  • サイズ 新書判/ページ数 176p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784048684101
  • NDC分類 210.61
  • Cコード C1221

内容説明

明治維新のころ、欧米の列強は競ってアジアに進出し植民地を確保していた。幕末、薩摩藩はこの危機を強く意識し、日本最大級の軍事力を備え薩英戦争に勝利。さらに徳川幕府を倒し、明治政府を樹立することができた。この軍備を可能にした、薩摩藩の豊かな財政の秘密とは?歴史から隠された謎の金脈の真実をひも解く。

目次

序章 幕末・日本の置かれていた状況(薩摩藩開国論の理由;沖縄は本土より七年前に開国させられていた ほか)
第1章 薩摩藩vs奄美大島(薩軍の奄美侵攻;薩摩藩による奄美の支配 ほか)
第2章 徳川幕府vs薩摩藩(薩摩藩の藩財政;木曽川の治水工事 ほか)
第3章 幕末・なぜ日本は植民地化されなかったのか(軍備増強の必要性;薩英戦争の原因・生麦事件 ほか)
第4章 奄美の砂糖が明治維新をもたらした(薩摩藩による奄美の間接支配;奄美の砂糖 ほか)

著者等紹介

大江修造[オオエシュウゾウ]
1938年、東京都生まれ。両親が鹿児島県大島郡龍郷町出身。母方の家系は琉球王の末裔である田畑家。東京理科大学理学部卒業後、石川島播磨重工業株式会社(現IHI)勤務。東京理科大学非常勤講師、東京理科大学図書館長などを経て、東京理科大学理学部教授。工学博士。米国化学工学会が蒸留工学における顕著な貢献により表彰(2008年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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maito/まいと

19
明治維新の立役者である薩摩島津藩、その活動を支えた‘密貿易’の砂糖。タイトル通り、島津藩の財政を支えたのが砂糖売買だったのは、疑いないところなのだけど、正直分析は今ひとつ。(著者が奄美諸島に強い思い入れがあることを差し引いても)論調に幅が欲しかったところ(そもそも、明治維新が評価されるべき革命なのかどうかすら、近年疑問視されているのだから、手放しで島津をほめるわけにはいかない、いう観点もある)それよりも、琉球よりも奄美諸島には島津は‘侵略’していたんだな。近年の領土問題を考えると胸が痛い。2013/05/09

ルヴナン

0
発端は司馬遼太郎の発言「薩摩の討幕資金の半分は琉球の砂糖」だそうだが、そこに詳細な検討が加えられた形跡はない。簿外の収支、密貿易の規模が不明ではそう断言はできまい。餓鬼の遣いか。2017/11/14

のりきよ

0
明治維新を実現できた原動力は幕末の志士たちの思想や精神的な面ばかりが強調されがちだが、本書は具体的に経済的な観点から明治維新が実現できた理由を述べていて非常に興味深い内容だった。薩摩藩の財政収入のうち5割は奄美諸島で生産される黒砂糖によるものであり、その強力な財源がなければあれだけの量の軍艦や武器を揃えることは不可能であったのだ。しかし、そんな収入源を基板にして成り立った明治維新も、薩摩藩が奄美諸島を支配して島の人たちから黒砂糖を搾取していたからこそ可能であったという点に歴史の皮肉を感じる。2013/08/07

なかややん

0
☆☆ 興味深い話題だけど言ってることの繰り返しが気になる2010/09/23

naka

0
大河ドラマ『西郷どん』でも取り上げられていた奄美の砂糖について知ることが出来て良かった。たしかに奄美の砂糖無しでは明治維新を成し遂げることは不可能だったように思う。ただ内容が数箇所重複している点は気になった。2021/01/06

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