内容説明
いけちゃんとぼくの、ほっこり、じんわりしみる叙情ストーリー。西原理恵子はじめての絵本。
著者等紹介
西原理恵子[サイバラリエコ]
1964年高知県生まれ。武蔵野美術大学卒。97年『ぼくんち』で文藝春秋漫画賞を受賞。2004年『毎日かあさんカニ母編』で文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を、05年『上京ものがたり』『毎日かあさん』で手塚治虫文化賞短編賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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❁かな❁
173
西原理恵子さんの作品を読むのは2作目。仲良しのお気に入りさんのオススメで読んでみましたが、めちゃくちゃ良かったです*思い切り泣いてしまいました(இдஇ; )泣いちゃう絵本だとは聞いていましたが全くどんなお話か予備知識なしで読んで良かったです。西原理恵子さん前に読んだ作品もそうでしたが、絵の雰囲気からはこんなに泣けるとは思わないのに読むとすごくウルウルさせられちゃうのでびっくりです!最後がとっても切なくて涙が出ましたが温かい気持ちにもなり、とても素敵でした♡オススメしてくれてありがとう❀.(*´▽`*)❀.2015/06/06
やすらぎ🍀
164
海辺にたたずむ男の子。あなたのその後ろ姿が好きなの。この景色を教えてあげなきゃって思って。男の子って夏が好きでしょう…。昼寝をしてるわ。目が覚めたら南の道を抜けて、海の風にあたって帰りなさい。もう日が暮れるわ。湧き水で足を洗って目が覚めたかしら…。走るのが速くなったわね。あんなに日焼けしちゃって。あっという間にどこかにいっちゃうわ…。走って笑って怒って転んで泣いて、そんなあなたが眩しいわ。あの夏の日、いろんなことがあったわね…。あなたに会えてよかった。海の底に何があったのか教えてね。さようなら。またね…。2021/05/02
Miyoshi Hirotaka
116
愛する人とは絆で結ばれている。子供の時はそれが見えていて、励ましてくれたり、慰めてくれたり、叱ってくれたり、いつでもそばにいて、危ない時には助けてくれたりもした。今日どんな遊びをするか、誰と友達になるか、どんな生き方を選ぶかなど、よりよい方を選ぶように耳元でこっそりとささやいてくれていた。子供の時にはそれが「赤い糸」だとは知らなかっただけ。どんな小さな歯車でも、回り損ねていたら愛する人との出会いはなかった。奇跡のような確率を乗り越えて出会っても、幸せな時間は驚くほど早く過ぎる。一生涯幸せでもそれは短い恋。2016/09/10
林 一歩
79
久々に読み直して、これは息子さんを経由した鴨ちゃんへのラブレターなんだと、気づいた途端に号泣。ほぼ南米文学の領域。絵が絵ですから(苦笑)、海外に輸出されることは多分ないでしょうが、日本人特有のウェットな抒情性は広く世界中の方に知ってもらいたいと思ったりもした。2013/12/28
みゃーこ
76
男の子が成長し一人前の大人になっていくまでを描くストーリー、少年がいつか少年でなくなる様子は意外な結末とともに一気に寂寥感に襲われ涙が出た。2013/09/14