出版社内容情報
北海道の麻薬取締官・大塚はロシアと地元やくざとの麻薬取引の現場を押さえるが、運び屋のロシア人は重傷を負いながらも警官数名を素手で殺害し逃走してしまった。その超人的な力にはどんな秘密が隠されているのか?
内容説明
北海道の麻薬取締官・大塚に、ロシアマフィアと地元やくざとの麻薬取引の情報が入る。現場を押さえるため万全の体制で臨む大塚。だが、ブツは押収したものの、麻薬の運び屋であるロシア人を取り逃がしてしまう。ロシア人は銃撃による重傷を負いながらも警官数名を素手で殺害し、町へ消えてしまった。あり得ない現実に、新種の薬物を摂取している可能性が考えられたが、犯人は逃走する際に一枚の絵を大事に抱えていたという。犯人を追う大塚は、ロシア人ホステス・ジャンナの力を借り、それがロシアの教会で百年にわたり封印されていたイコン(聖人の肖像)であることを知る…。
著者等紹介
大沢在昌[オオサワアリマサ]
1956年、名古屋生まれ。79年『感傷の街角』で小説推理新人賞を受賞後デビュー。86年『深夜曲馬団』で日本冒険小説協会最優秀短編賞を、91年『新宿鮫』で吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞、94年『無間人形 新宿鮫4』で直木賞、04年『パンドラ・アイランド』で柴田錬三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ねぎまぐろ
2
★★★2017/07/29
あきぴー@武蔵国
1
新宿鮫のようなハードボイルを期待していたのだが、オカルトチックな所は少し期待はずれだった。 大塚麻薬取締官のトラウマがもう少しましなものであれば、面白くなったのにね。 ★★★★☆2010/08/09
落狐
1
ハードボイルド風の物語に、人外の魔物を登場させたら?という(ある意味)実験的小説。しかし、大沢在昌的ハードボイルドの行き詰まりを打破するのはこの方向性ではなく、ちょっと古いが「B・D・T〔掟の街〕」とかだったような気がする。2011/01/21