出版社内容情報
日本人は素晴らしい。生産性のために、わざわざ対を作る「両行」と、物事を俯瞰的に見る「不二」という思考法を、古来から持ち続けてきたからである。それは、災害列島に住む祖先たちが産みだした生き方だった。
内容説明
日本人は特殊で素晴らしい。両行と不二の間を行ったりきたりしながら、つねに直観的かつ柔らかな思考で、物事に対処してきた人々だからである。だからこそ、押し付けられたグローバリズム的思考ではなく、古来より培われてきた日本人の心の基本形へ、もう一度立ち返るべきではないだろうか。東日本大震災の経験を通じ明らかになった、日本人に残る文化的土壌とローカリズムの重要性を説く。
目次
章前(行き過ぎた合併と、郵政の分業;「はたらく」という言葉 ほか)
第1章 「仕合わせ」と「さいわい」の国―産霊の力への渇仰(この国の心のかたち;世界で唯一、正坐する民族 ほか)
第2章 両行という思想(生成の原理、太極図;儒教と道教の両行 ほか)
第3章 「不二」の思想(身心という「不二」;自在に出入りする「たましい」 ほか)
第4章 結びに代えて(心に完成はない;心の柔軟体操 ほか)
著者等紹介
玄侑宗久[ゲンユウソウキュウ]
1956年福島県三春町生まれ。慶應義塾大学中国文学科卒業。さまざまな仕事を経て、京都・天龍寺専門道場に入門。現在、臨済宗妙心寺派福聚寺住職。2001年「中陰の花」で第125回芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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