内容説明
時に励まし、時に戒めとなることば―。そんな座右の銘を中国古典に探した。諸子百家を対象に、取り上げる文献は十以上。『論語』『老子』『孫子』などはいうに及ばず、『荀子』『列子』『商君書』『呉子』など一般には馴染みの薄い文献も紹介。各文献に関して基礎的な解説を加えている。十余人の師からの教え77本。
目次
第1章 『論語』
第2章 『孟子』
第3章 『荀子』
第4章 『老子』
第5章 『荘子』
第6章 『列子』
第7章 『墨子』
第8章 『商君書』
第9章 『韓非子』
第10章 『孫子』
第11章 『呉子』
第12章 新出土文献
著者等紹介
湯浅邦弘[ユアサクニヒロ]
1957年島根県生まれ。大阪大学大学院文学研究科修了。文学博士。北海道教育大学講師、島根大学助教授、大阪大学助教授を経て、大阪大学教授(文学研究科中国哲学研究室)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まっさん
3
自分を感化するような深い言葉に触れたかったので、読んでみました。学派に偏らずに紹介されていて、中国思想をよく知らなくても楽しめた。2000年以上前の言葉でも今に十分通じるものがあるのに感動。2010/05/26
o_katu
2
論語、孟子、荀子、老子、荘子、列子、墨子、商君書、韓非子、孫子、呉子、新出土文献の中から合計77つのことばを抜粋。著者も書いているが、諸子百家の導入本としての存在としても成り立つ。学派の関係や時代におけるトレンドなども参考として面白い。定期的に読みたくなる書であり、記になる学派が見つかればステップアップできる基本本としても使える。ちなみに座右の銘になりそうなことばは見つからなかった。2010/07/20
GX
1
個人的に近いのは老子、荘子、好きなのは墨子、身につけたいのは、孔子、孫子、荀子 メモした言葉 「夫れ人に恥有れば、大に在りては以て闘うに足り、小に在りては以て守に足る」(呉氏)2015/11/22
Masaru Inose
1
孟子、荀子、韓非子、孫子など、諸子百家の思想のうち座右の銘となりそうなものを断片的に切り取り集めた本。それら言葉を手がかりに、諸子の思想の大要をまとめているため、中国思想の導入書として良いのではないでしょうか。なお、この本には取り上げられていなかったが、僕が座右の銘とするのは『荀子』勧学篇の、「惛惛の事無き者は、赫赫の功無し」。意味としては、「見えないところでのこつこつとした努力が無い者には、素晴らしい功績をあげることはない」というほどの所でしょうか。2012/04/17