角川oneテーマ21
差別と日本人

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  • サイズ 新書判/ページ数 211p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784047101937
  • NDC分類 361.8
  • Cコード C0295

出版社内容情報

まだ差別の歴史は終わっていない。
日本の中に蔓延る「差別」。日本人はいつから「差別」と関わり続けているのか?日本のタブーに論客2人が論じる日本の行方と日本人論の決定版。

【目次】
第一章 差別は何を生むか
 昭和という時代と差別/部落出身の男とは/自民党という不思議な政党/日本人とは何なのか
第二章 差別といかに闘うか
 関東大震災における虐殺/軍隊と差別/軍隊内差別/政治家を目指す/部落差別は地域差別ではない/結婚と部落差別/解放運動と地方政治/差別をめぐる事件/糾弾闘争とはなんだったのか/野中広務と共産党・解放同盟/町長から府議へ
第三章 国政と差別
 阪神淡路大震災と差別/オウム真理教事件と破防法/軍用性奴隷と国民基金/国旗国家法案/部落民にとって、「天皇」とは/新井将敬の死は何を意味するのか?/女性の社会進出/アメリカにとって日本とは
第四章 これからの政治と差別
 ハンセン病訴訟で国が控訴を断念/人権擁護法案/重度章がい者の授産施設/石原慎太郎の暴言/麻生太郎の暴言/財閥、天皇制、被差別民/小泉純一郎の政治姿勢/オバマ大統領の存在意義/これからの時代に/最後の使命

内容説明

部落とは、在日とは、なぜ差別は続くのか?誰も語れなかった人間の暗部。差別への無理解と、差別が差別を生む構造。

目次

第1章 差別は何を生むか(昭和という時代と差別;部落出身の男とは ほか)
第2章 差別といかに闘うか(関東大震災における虐殺;軍隊と差別 ほか)
第3章 国政と差別(阪神淡路大震災と差別;オウム真理教事件と破防法 ほか)
第4章 これからの政治と差別(ハンセン病訴訟で国が控訴を断念;人権擁護法案 ほか)

著者等紹介

野中広務[ノナカヒロム]
1925年、京都府船井郡園部町(現在の京都府南丹市園部町)に生まれる。51年に園部町議に初当選。以後、園部町長、京都府議、副知事を歴任し、83年、衆議院議員に初当選。98年、小渕政権の官房長官、2000年、森政権誕生とともに自民党幹事長に就任(同年12月辞任)。03年、議員を引退。現在は社会福祉法人京都太陽の園の理事長として福祉事業に取り組んでいる

辛淑玉[シンスゴ]
1959年、東京都生まれ。85年に(株)香科舎を設立し、人材育成コンサルタントとして活躍中。年間百数十本の研修・講演を行うかたわら、新聞・雑誌・テレビ・ラジオなどあらゆるメディアで論説活動を展開し、構造的弱者支援のための活動をさまざまに実践している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

GAKU

71
在日と部落出身という被差別者同士の対談。差別の痛みは差別された者しか分からないのだろうなと改めて実感。悲しいがこの社会から差別を無くすという事は、ほぼ不可能に近いのではないだろうか?出自の事以外は何も知らなかった、”野中さん”という政治家には興味を持った。彼に関する他の本も読んでみたい。あと以前から嫌いだった麻生大臣は、この著書を読んで益々大嫌いになった。こんな人を政治家にしてはいけない! 2018/07/23

こばまり

67
読んでよかった。もっと早く読めばよかった。持てる経験値と情報量で如何様にも分析や憶測ができるだろうに、テーマによっては知らないと言い切る姿勢が印象的だった。清濁併せ呑んで清を目指す、氏のような志と力量を持つ政治家が果たして今いるだろうか。2021/09/13

gtn

61
野中氏の行動原理は、人間平等主義に貫かれている。そのため、差別反対を錦の御旗と掲げながら、それをイデオロギーや利権に利用しようとする輩には容赦なかった。一方、政治的には対極に位置する者にも愛された。その信念の裏打ちは何か。兵役時や鉄道局時代に受けた差別や、他人に尽くす母の姿等、素朴な原体験にある。だからこそ強い。2022/02/13

Ikutan

55
知人に勧められて。部落出身者である野中氏と在日である辛氏との日本における差別についての対談集。主に、辛氏が野中氏にインタビューする形で進められ、各内容ごとに辛氏が解説されていて分かりやすく纏められている。モノやカネといった運動体からの要求に対応することのみに汲々していた国の同和対策に意見し、真の差別解消に尽力された野中氏。歴史をふまえた他の差別に対する姿勢もぶれることなくその気骨のある人柄が印象的でした。そして『差別は、する側になんとも言えない優越感を与える享楽である』辛氏のこの言葉の重さを痛感しました。2016/07/16

Willie the Wildcat

54
差別の根底にあるもの。「人間の弱さ」といつも感じる。痛みを知っているからこそ、できることがある。野中氏の実行力に、氏の信念の強さを感じる。得たもの、失ったもの。野中氏の豪腕ぶりが印象強いが、本著で家族を振り返るところに、氏の人間味を見る。印象に残るのが”平等”。機会の平等と、結果の平等。氏は後者で私は前者。ただし読後は、”前提”が異なる気がした。(構成上仕方が無いのかもしれないが)もう少しお2人の対談部分に、紙面を割いて欲しかったかな・・・。2013/03/29

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