出版社内容情報
歴史の教科書は「帰化人」を「渡来人」と言い換えて、彼らを古代「日本」への移住者・定住者と説明してきた。しかしそれでは、古代社会の実像から大きくかけ離れてしまう。古代史料に即して「渡来」と「帰化」の意味や違いを捉え直し、渡来人を〈移動者〉と再定義。〈移動〉をキーワードに、現代「日本」と繋がりつつも、異質で多様な古代の「倭」「日本」の姿、国際社会と密接に結びついて動く古代列島社会の姿を浮き彫りにする。
内容説明
歴史の教科書は「帰化人」を「渡来人」と言い換えて、彼らを古代「日本」への移住者・定住者と説明してきた。しかしそれでは、古代社会の実像から大きくかけ離れてしまう。古代史料に即して「渡来」と「帰化」の意味や違いを捉え直し、渡来人を“移動者”と再定義。“移動”をキーワードに、現代「日本」と繋がりつつも、異質で多様な古代の「倭」「日本」の姿、国際社会と密接に結びついて動く古代列島社会の姿を浮き彫りにする。
目次
プロローグ―渡来人・帰化人・日本人
1 「帰化人」か「渡来人」か
2 中国大陸から倭人の国へ
3 大王と地域首長と渡来人・渡来文化
4 支配思想・支配方式の渡来文化
5 帰化人誕生の国際環境
6 渡来系氏族の変質と「帰化」の転換
エピローグ―「渡来」と「帰化」と「日本史」
著者等紹介
田中史生[タナカフミオ]
1967年福岡県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。國學院大學大学院文学研究科博士課程後期修了、博士(歴史学)。島根県教育庁文化財課(埋蔵文化財調査センター)主事、関東学院大学経済学部教授を経て早稲田大学文学学術院教授。著書に『国際交易の古代列島』(角川選書・第4回古代歴史文化賞大賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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