角川選書<br> 大坂落城 戦国終焉の舞台

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角川選書
大坂落城 戦国終焉の舞台

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  • サイズ B6判/ページ数 221p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784047035126
  • NDC分類 210.52
  • Cコード C0321

出版社内容情報

家康が、豊臣家を滅ぼしたのはなぜか? その答えは浪人たちにあった!

家康謀略史観に疑問を持つ事で見えてきた、浪人やキリシタン、商人の存在。武将の活躍の陰で、彼らもまた生き残りを賭け参戦した。軍功書、首取状などの豊富な史料を提示しつつ、大坂の陣を鮮明に描写する。

内容説明

戦国時代に終わりを告げた「大坂の陣」。徳川家康が豊臣家を滅亡させるための謀略に満ちた戦いという通説は、事実なのか。家康謀略史観に疑問をもつことで見えてきた、浪人やキリシタン、商人の存在。武将の活躍の陰で、彼らもまた生き残りを賭けて戦っていた。軍功書、首取状などの豊富な史料を駆使しつつ、関ケ原合戦から大坂の陣にいたる激動の時代を鮮明に描く。

目次

第1章 関ケ原合戦と江戸幕府の成立―徳川公儀の確立(関ケ原合戦後の戦後処理と諸勢力の動向;江戸幕府の成立と徳川権力の進展)
第2章 大坂冬の陣勃発―仕組まれた戦い(方広寺鐘銘事件起こる;大坂冬の陣前夜大坂冬の陣開戦する)
第3章 和平交渉から大坂夏の陣へ―豊臣家の滅亡(和睦交渉の経過;大阪夏の陣への道;大坂夏の陣と豊臣氏の滅亡)
第4章 大坂の陣のその後―戦国終焉の舞台(徳川方と豊臣方の扱い;落人・浪人たちのその後;キリシタンたちのその後;戦国の終焉)

著者等紹介

渡邊大門[ワタナベダイモン]
1967年、神奈川県生まれ。1990年、関西学院大学卒業、2008年、佛教大学大学院博士後期課程修了、博士(文学)。歴史学者。専攻は日本中世史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

北鹿

6
豊臣家滅亡の「大坂の陣」を、当時の一次史料と最近の研究結果から解説した良書です。一般的な徳川家康=タヌキおやじのイメージを覆す、非常にクレバーな徳川陣営の動きが怖い。豊臣側からしたら、内ゲバでゴタゴタしているうちに追い詰められていった(自ら招いた自業自得な)感があります。浪人・キリシタンの状況など初めて知る所もあり、非常に面白かった。小難しい「歴史書」ではなく一般向けの本なので、とても分かりやすいです。2012/10/16

東隆斎洒落

3
関ヶ原から夏の陣までの、徳川と豊臣の攻防。一気呵成に攻め滅ぼされた感を覆す、歴史学者の考察が興味深い。 侍同士の闘いも然ることながら、浪人、鉄砲や米を扱う商人、キリシタン達の、命懸けの生活も、資料に裏付けされて読み応えあり。 徳川・豊臣の二重公儀体制に理解を深めるにつけ、「徳川は本当に豊臣を滅ぼすことを目的として老獪な対応を取っていたのか?」「豊臣は一大名となって生き残る術はなかったのか?」と思うと、書き換えることのできない歴史の「もし」について引き込まれる。 2012/11/17

komaberry

2
徳川家康に対する見方が随分と変わった本だった。逆に豊臣家のおごりが際立ったように思うし、秀頼は生まれてくるのが遅すぎた。ただ秀吉の建てた大坂城を見てみたい。2016/05/09

狐狸窟彦兵衛

2
大坂城の陣400年集中読書シリーズ。図書館で借りてきました。徳川恩顧の大名たちが、はせ参じてくれるだろうと一発逆転を狙った豊臣に拠ったのは、関ヶ原で敗れて雌伏していた牢人衆ばかりだった。行く当てのない牢人たちを解散させられず、大坂の地を離れて一大名になりこともできず滅亡の道へと滑り落ちていく様子を豊富な資料と共に読み解いていて面白かった。徳川家康が豊臣秀頼と淀殿を最後まで助命しようとしたのは、徹底的な掃討戦をしても徳川に益することはなかったからという分析は「なるほど」と思わせる。2014/06/14

プリン

2
大坂の陣での豊臣氏の滅亡について、通俗的な説を退けて、歴史学的に考察した著作。方広寺鐘銘事件も詳しく説明されており、「国家安康」が単なる言い掛かりではないという考えを知って驚きました。戦国ミーハーではないけれど、やはり真田はカッコイイ。こういうのを読むと、『真田太平記』を読み直したくなるんだよなぁ。好著です。2012/11/14

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