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角川選書
室町幕府崩壊―将軍義教の野望と挫折

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  • サイズ B6判/ページ数 256p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784047034969
  • NDC分類 210.46
  • Cコード C0321

出版社内容情報

クジ引き将軍の恐怖政治が招いた、室町政権終焉の真実

室町幕府はなぜ崩壊したのか? 6代将軍・足利義教の時代を中心に、立場と野望を異にする有力守護層と室町殿との重層的な人間関係から、室町幕府崩壊の一大転換点となった嘉吉の乱に至る道筋を実証的に跡付ける!

内容説明

3代将軍足利義満の時代に全盛期を迎えた室町幕府。その50年ほどのち、重臣による将軍謀殺という前代未聞の事件が起きる―。この前期の室町幕府、4代義持、6代義教の時代に焦点を当て、室町殿と有力守護層たちとの複雑で重層的な関係から室町時代の政治史を読み直し、幕府崩壊の一大転換点となった義教謀殺=嘉吉の乱に至る道筋を実証的に跡付ける。

目次

第1章 足利義持の時代(義満後の政治環境;足利義持政権の特質;在地勢力の動向)
第2章 足利義教の嗣立(足利義教の登場;嗣立期の足利義教とその周辺;正長改元の経緯と歴史的意義;後花園天皇の擁立と後南朝の動向)
第3章 足利義教の時代(足利義教政権の特質;足利義教の文芸;有力守護家の分断制作;「恐怖の世」;対外交易と国際的環境)
第4章 嘉吉の乱への道(永享の乱;嘉吉の乱はなぜ起こったか)
終章 嘉吉の乱―その後

著者等紹介

森茂暁[モリシゲアキ]
1949年生まれ。九州大学文学部卒業、同大学大学院文学研究科博士課程中途退学。福岡大学人文学部教授。文学博士(1985年 九州大学)。専門は中世日本の政治と文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

軍縮地球市民shinshin

11
6代将軍足利義教を中心に扱っている珍しい本。近年、義教は織田信長が手本にした人物と言われている。鎌倉公方足利持氏を討伐し、九州の統治を完成させ、琉球や明との貿易を活発にさせ、後南朝を武力で封じ込め、比叡山延暦寺を攻めて勝利、有力守護大名の家督継承に介入して勢力減退を謀る、元号改元を主導など、父・義満を手本とした将軍権力強化策を矢継ぎ早に実行する力がすごい。最期は危機感を持った赤松満祐に謀殺という結末。信長も光秀に裏切られたから独裁者の末路は悲惨なのかもしれない。義教で大河とかやってくれたら面白いと思う。2019/03/27

kokada_jnet

4
『満済准后日記』を主な素材にした義教時代の「新解釈」本だが。特に、目新しい感じはせず。満済のキャラが光るのみ。2013/09/18

m__akiyoshi

2
6代将軍足利義教が嘉吉の乱で殺害される経緯について、父3代義満の後半期から比較検討されている。弟満詮の室を自分の室にしてしまった義満、上杉禅秀の乱の与同者の追求をしたら幕府重臣がこぞって反乱側に与同してたのが分かり、逆に取り調べをしていた富樫光成に罪を負わせて殺害した兄4代義持と乱の首謀者だった弟義嗣。お気に入りの近習を守護に就ける為、重臣の家督問題に介入し守護を取り上げる義教。殺害後、弔い合戦の軍がなかなか立ち上がらず、天皇の綸旨と恩賞でようやく始まるのも頷ける。2021/08/23

おらひらお

2
2011年初版。これまでの著者には南北朝という強いイメージがありましたが、本書でイメージを払拭できるかもしれません。内容的にも基本に忠実な筆致で、安心して読める内容ですね。あと、満済を読みたいですね。2012/02/20

熱東風(あちこち)

1
少し読みづらい所もあったが、中々に興味深く面白く読ませてもらった。/全国統一したと言うその辣腕にはあまり触れられておらず、ややダイナミズムには欠けるけど、強権的な面だけが強調される足利義教の、これまで知らなかった一面を知ることができた。/世間では呉座勇一氏『応仁の乱』が大いにヒットしているそうだけど、本書はその前夜とも言うべき時代の話だ。応仁の乱に興味を持った人がちょっと頑張ってこの時代(足利義教)にも興味を持ってくれたら、足利ファン(未熟だけど)としては嬉しいのだが…。2017/04/29

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