内容説明
『源氏物語』や『枕草子』などの物語・エッセイ、『土佐日記』『蜻蛉日記』などの日記文学を中心に、ジャンルごと・年代順に主要王朝作品を総まくり。あらすじ、各作品の特徴・ポイントを初心者にもわかりやすく解説。千年も前の世界の人々が、私たちと同じように悩み、愛し、苦しむ姿を捉えた文学の魅力に迫る。王朝文学の全体像を知るための入門書の決定版。作品世界の理解を助ける便利な「楽しい王朝文化ミニ辞典」付き。
目次
はじめに―王朝文学の扉を開けて
1 夢を追いかけて―物語とエッセイ(物語の親―『竹取物語』;王朝の音色物語―『うつほ物語』 ほか)
2 自分をみつめて―憂愁の日記文学(海に漂うせつない思い―『土佐日記』;絶望を超えて―『蜻蛉日記』 ほか)
3 楽しい王朝文化ミニ事典(王朝の社会生活(官職、年中行事)
王朝の通過儀礼(元服、裳着、結婚、葬儀) ほか)
著者等紹介
川村裕子[カワムラユウコ]
1956年、東京生まれ。立教大学大学院博士課程後期課程修了。博士(文学)。武蔵野大学教授。古典の普及に力を注いでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆずきゃらめる*平安時代とお花♪
15
王朝文学入門♪王朝=平安時代のことです。この時代の文学というのは現代では古典。学校でよく習うもの。最近読むジャンルをを増やしたいと思い古典文学に足をつっこみ始めました。著者は、各作品をポイント詳しく書いてくれていて普通の小説とかを読んでいるようにスラスラよめました。2015/11/19
kiho
9
源氏物語以外は、古典の授業でちょこっとかじった程度…その1つ1つの作品を成り立ちも含めてわかりやすく解説してくれる1冊☆個々の物語にいかに作者の思いが宿っているか…知れば知るほど面白い♪改めて古典を読んでみたくなった!2014/05/07
ゆい
7
タイトルから勝手にストーリーを紹介しているのかと思っていましたがそうではなくその作品のイメージや背景など解説書のような一冊。2015/10/06
ヒロミ
6
わかりやすくやさしい文章の楽しい本です。王朝文学に興味があるけれど学術書はキツい、という方にはピッタリ。巻末の王朝ミニ辞典いいですよー。うつほ物語ってスペクタクルなんですね…。2013/06/24
hitsuji023
4
物語・エッセイ、日記文学のあらすじやそれらを解説をした一冊。入門という通りとてもわかりやすい。特に日記文学の著者たちの心情は現代と変わらないもので、遥か昔に悩み、夢見た生活を送っていたということに、力づけられる思いがする。2024/01/21