内容説明
西洋美術史上もっとも大きな革新を成し遂げて近代写実主義の先駆をなし、レンブラント、ベラスケス、フェルメールら17世紀のほとんどすべての芸術家に大きな影響を与えた巨匠、カラヴァッジョ。殺人を犯し、イタリアの北から南へと逃亡の末に38歳で果てた「呪われた天才画家」の破滅的な生涯の足跡を追いつつ、各地で制作されたバロック美術の傑作の数々を紹介。劇的な明暗表現で描かれる幻視と聖性、その人間性と芸術の深奥を読み解く。
目次
革新への道(原風景;ローマでの貧困;公的デビュー)
円熟と犯罪(宗教画の革新;ローマでの円熟期;殺人)
流謫の日々(最初の逃亡;マルタの騎士;シチリア放浪;流浪の果て)
カラヴァッジョの生と芸術
著者等紹介
宮下規久朗[ミヤシタキクロウ]
1963年、名古屋市生まれ。神戸大学大学院人文学研究科准教授。東京大学文学部美術史学科卒業、同大学院人文科学研究科修了。専攻はイタリアを中心とする西洋美術史、日本近代美術史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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