内容説明
宇多喜代子・茨木和生・岩城久治・大石悦子・辻田克巳・西村和子・山本洋子を中心に第一線で活躍する俳人たちが、生活環境の変化によって消えつつある季語を持ち寄って句会を始めた。ある時は「現物持込み」をし、ある時は想像力だけで、持ち寄った季語を含んだ俳句をその場で作る。採用季語は約千八百、作った俳句は一万七千を超える。季節順に精選して紹介。
目次
第1章 新年の古季語(氷様;「あ句会」のこと ほか)
第2章 春の古季語(獺の祭;蜷の道 ほか)
第3章 夏の古季語(焦螟;陶枕 ほか)
第4章 秋の古季語(稲夫;八月大名 ほか)
第5章 冬の古季語(「現物持込み」のこと;「鶏舎あたたむ」と「風疼く」 ほか)
著者等紹介
宇多喜代子[ウダキヨコ]
昭和10年(1935)年、山口県生まれ。遠山麦浪の「獅林」同人を経て桂信子の「草苑」入会。現在「草樹」所属。第二九回現代俳句協会賞、第三五回蛇笏賞受賞。平成14年紫綬褒章受章。現代俳句協会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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デコボコ
6
「尻」とは、人体に九つある穴のうち、末端にある「九」番目の穴の肛門があるところから「尸」と「九」を一つにしてできた字だとか。2016/11/07
ne_viderem
5
もはや意味が判然としなくなった古い季語、あるいは、意味はかろうじてわかるけれどもリアリティを失ったがゆえに実際に使えなくなってしまっている古い季語を持ち寄って実作してみる、という月に一度の句会が四半世紀前にはじまった。参加したのは宇多喜代子、茨木和生、岩城久治、大石悦子、辻田克巳、西村和子、山本洋子。その句会の覚書をまとめた本。ただ単純に難季語や珍季語を探し出してその意味や過去の句例を示すというようなペダンチックな本ではなくて、現代に生きる俳人が実作しているというのがミソ。2018/10/31
じめる
2
昔の言葉を知るのは良いことだ。そのような言葉を擬似的にでも生かすことは世界に対して豊かな余裕を持つことになる。2015/01/19
高橋直也
0
知らない言葉がたくさん出てくる。図書館から借りた本。「ひめ始」なんてエッチな言葉かしらと思ったら違ったりして(笑)。新しい言葉を覚えるのには面白い本である。2019/10/27